去年の8月の夏の日。
「焼肉でも行くかと。」
夜の立川駅を歩く。
北口に向かって歩いていたその時。
ある一人のおっさんの存在が視界に飛び込んできた。
そこから蘇り、湧き上がってきた俺の記憶。
なぜ、突然シマリスを飼うことになったのか。
今日は、そんなお話。
しゃがみこむ人
その日は、美味しいお肉を食べに行こうと立川へ。
予約の時間に間に合うように立川駅に到着。
北口から徒歩5分の場所にある焼肉屋へGO。
その道中、立川駅を北口に向かって歩いている時だった。
北口の入り口のど真ん中でしゃがみこむおっさんが目に入った。
直感的に、「なんであんな場所でしゃがみこんでんの?」と思い。
「そんなに立川のど真ん中でヘコむ事なんかある?」
なんて言いながらも気になり、遠目から恐る恐る見ながら歩く。
生き物
なんだかんだ気になり、その距離が近づいてきた時。
しゃがんだおっさんの手元で何かが動いている。
「えっ?なんかいる!!」
と言って、思わず近づき手元を見てみると。。
モモンガだ!!
何故かそのおっさんは、立川のど真ん中にしゃがみこみ、謎にモモンガと戯れていた。
「へぇー、モモンガ!!かわいい!逃げないんですか?」
と、そのおっさんに聞くと。
おっさんはわりと食い気味のドヤ顔で切れ味鋭く言い放った。
「逃げません。」
記憶
少しづつ人も集まり、周りから「かわいい」と言う声が聞こえてくる。
きっと、あのおっさんはそれが目的だったんだとは思うけど、確かにかわいかった。
その後、焼肉を食べながら。
さっきのモモンガの話題になり、突然俺の記憶ボックスの引き出しが開いた。
「そういえば昔ね、俺が高校生ぐらいの時にたまに行ってた渋谷にある古着屋があって。そこが
さ、壁の所々に金網が張ってあんの。で、その金網の中を覗き込んでみると、壁の向こう側の壁一面にちょっとしたスペースがあって、そこにリスがいたのよ。」
その記憶が俺の中では凄く鮮明に残っていて、何よりもその空間がオシャレでカッコよかった。
そんな記憶を引っ張り出して、次の瞬間には「俺、リス飼うわ!シマリス!」と、宣言していた。
オリジナル
それから俺の頭の中はシマリスモード突入。
とは言っても、シマリスってどうやって飼うの?
って疑問から入るんだけど、「とりあえず小屋やらシマリスの環境を整えないとね」って事
で、市販のリスのケージやらを調べたんだけど、どれもパッとしない。
そりゃそうよ。
まず、最初から俺はそのシマリスを家で飼うのではなく、お店で飼う事を前提としての思いつき。
この空間に、いきなり普通の市販のケージがあってもダサいでしょうと。
ちょうどこの写真のコルクボードが置いてある場所に置くイメージで最初からピンときてて。
(この写真は、お客さんが自分の娘の髪を超バッサリ断髪式体験の時の写真。)
ここに普通のよくある鳥かごみたいなのが置いてあっても違くない?笑
そんじゃー作るしかないと。
次の日にはホームセンターへGO。
想像と成りきり
とは言ってもなのよ。
ハムスターぐらいなら経験あるけど、如何せんシマリスなんて飼ったこともないし、一体全体どんな生態かもわからん。
ネットで「シマリス 手作り 小屋」とか検索しても全然出てこないし、とりあえず飼ってる人のブログとかを見て、どんな環境で飼育してるのかを観察。
あとは当時の古着屋のイメージと、なんとなくの俺のリスに対するイメージを紙に落としていって、ある程度固まってきたら材料調達。
シマリスはもちろん生き物だし、温度に敏感な動物。
置く場所によっては直射日光を避けながら、気温のコントロールやエアコンなどの風の当たる位置とかも考えないといけない。
いざ、やりだすと意外や以外に考えなければいけない事が多くて。
でも、それは置き物ではなく生き物相手だし当然だよね。
だからその辺は慎重にやりつつ、小屋を作るにもYoutubeのシマリス動画なんかを見ながら
「俺がリスだったらどう動くかな」って目線で徹底的に考えて。笑
未だ見ぬ相棒
まずは木材をGETして、基本的には全部そのまま持ち帰って自分でDIY。
サイズも全部考えて、丸く穴を開けたりとかしながら、細かい部分は作りながら考えて。
シマリスが来た時のイメージを膨らませながら、営業の合間で日々少しづつ、コツコツ作って
いった。
未だ見ぬ相棒を思いながら、小屋作りとリスに夢中。
あの日の立川のしゃがんだおっさんが引き金になり、若き日の記憶が蘇ったとこから全てが始
まった。
現在進行形で進んでいるこの物語は、今現在は小屋も完成して、いつでもスタンバイOK状態。
そしてそして、まだ来てもないし、見てもないのに性別も名前も決まってる。
その辺の話はまた後日。。
life is freedom...