時代の変化 | 広島で乳がん治療をしているひがき乳腺クリニック院長・檜垣健二のブログ

広島で乳がんの治療をしているひがき乳腺クリニック院長・檜垣健二です。

 

 たまたまテレビで、たけしの記者会見を見ました。政治家も、参考にすればいいのにと思われる、説得力のあるフリートークでした。

 私が外科医になったばかりのころ、上司が手術をした患者さんが術後に合併症を併発しました。上司はすべて術後管理が悪いと、私を攻め立てました。

 あまりにもしつこいので、大学の先生に相談すると、その先生は術後管理のせいではないと、私をかばってくださいました。それからは、上司の先生は私を無視され続けました。

 カンファレンスでも私の発言は禁止され、患者も当てられず、手術にもつかせてもらえず麻酔ばかりさせられました。年賀状にも、「早く病院から去れ」と書かれました。

 私は、当時はパワハラとも思わず、(自分から辞めることは考えず)自分ができること、たとえは人がする手術を見ていつでも自分ができるようにすること、余った時間で論文を書くことにしました。カンファレンスでも私はこう思うと心の中で呟き、結果が出た時自分だけの答え合わせをしました。

 その後上司が頚椎症で長期療養することがあり、私はそれまでためていたものを実地臨床で試させていただきました。もし、このようなことがなければ、今の私はなかったものと思います。

 私がひがき乳腺クリニックを開業した時、その上司からはがきをいただきました。「君のことは昔から評価していたよ」という内容でした。

 認知の入ったその上司には、過去の記憶はないようです。たけしが言うように「昔はひどいもんだった」のです。

 

広島で乳がんの治療をしているひがき乳腺クリニック院長・檜垣健二でした。