37年前の患者さん | 広島で乳がん治療をしているひがき乳腺クリニック院長・檜垣健二のブログ

広島で乳がんの治療をしているひがき乳腺クリニック院長・檜垣健二です。

 

 ある日のこと。70代後半の方から、ひがき乳腺クリニックに電話が入りました。

 「私は福山在住です。37年前に国立福山病院(現福山医療センター)で檜垣先生に左の乳がんの手術をしていただきました。この度、右側にしこりができて検査の結果、乳がんと診断されたので今後のことを相談したい」と。

 その翌日、その方はひがき乳腺クリニックに来られました。さすがにお年はとられていましたがお元気そうでした。

 その方の目的は二つでした。本当に、乳がんかどうかと、紹介されている先生が頼れるかどうかを確認することでした。

 私は持参のマンモグラフィと自分でしたエコー検査所見から、診断は間違いないと思いました。そして、紹介された先生も私の後輩で全く問題ないと申し上げました。

 私が驚いたのは、当時30過ぎだった私が、その方に(ハルステッド手術全盛の時代に)乳房全切除、大胸筋温存、小胸筋切除、腋窩郭清、(これをペイティ手術といって乳がん手術の中では難易度が高いと思われます)をしていたことです。

 リンパ浮腫もありません。何より、今まで再発もありませんでした。

 当時の私は一般外科医でした。それなのに、こんなに手の込んだ手術をしていたのかと、当時の私が誇らしく思えます。

 それから8年前、広島市民病院乳腺外科を退職するまで、3000人は優に超える乳がん手術をさせていただきましたが、一人一人に自分の思いを込めてさせていただいた気がします。

 

広島で乳がんの治療をしているひがき乳腺クリニック院長・檜垣健二でした。