続きです。年度始めなので忙しいです。時間が取れないです。

 

ええっと、アンドレがジャルジェ将軍の腕を捻り、短剣を肩先に当てるところで、

ついに王手!ですね。アンドレ、短剣を頸でなく肩に当てているところもGOODです。

ここで、二人の少年青年時代の回想がガガーーーンっと流れる。正しく解かれていく3重の鎖。

 

パパ将軍はアンドレを知能犯めと言った後、オスカルに王后陛下に軍務証書を取りに伺うように言ってます。

そう処分はなしとのお言葉だそうです。

このシーンでパパ将軍はオスカルを本気で成敗するつもりじゃなかったんじゃないかという意見がありますが、私はそうは思いません。将軍は嫡子を本気で殺すつもりだったと思います。

オスカルさまね、オスカルさまの部下になるのは熱烈歓迎ですが、逆はイヤだ。オスカルを部下に持つ、オスカルの上に立つのは絶対勘弁です。

上に立つ側(管理職)は、誰かに責任を負わせて処分しなければならない時、できるだけ小さな犠牲にしなければならないのですよ。

同調勢力が出てくるのが一番怖い。

オスカルさまはね、王太子妃落馬事件の時、ルイ15世に正当な裁判を要求したり、ブイエ将軍に議員たちは国民が選んだ正当な代表だと言い、パパ将軍に国王陛下から正式な処分があるまでは勲章も階級章も外さないと言う。

いっつも正しさを振り翳してくるのよ。いやーー、こんな部下困るわ。こんなことされたら命令系統が通らなくなるもの。

バブル世代だから、リストラも転職も経験してます。オスカルさまに命令を下す側にはなりたくない。

ブイエ将軍はフランス国家に歌われちゃうくらい残虐だったとは思いますが、でも軍務的には間違ってない。

ルイ15世とジャルジェ将軍が、彼女の処分を思いとどまったのは、彼女の正義感に動かされたのでは決してなく、同調勢力が出てきたから。そう、落馬事件の時にはフェルゼンが。成敗の時にはアンドレが。

こういう同調勢力が出てきた時に、上の者の判断が試されるーーー。もう、同調勢力も一緒に処分してしまうっという手もあるのですが、それをやると次から次へと不満を持つものがじわじわと出てきてしまう。ブイエ将軍は1班も全員銃殺に決めたんだけど、みせしめに怯えていてもいずれは2班、3班・・・も反抗してくる危険性を抱えてしまうわけですね。

フェルゼンの時にはアントワネットさまが、アンドレを処分したらばあややその他の使用人たちが、同調勢力として立ち上がってくる。(ベルばらでは)賢明なルイ15世とジャルジェ将軍は、抱き込み政策に出ます。処分いっさいなし。

よかった。でも、でもね管理職として抱えたくない人材ですわ。オスカル・フランソワ・ド・ジャルジェ。

 

オスカルさま、組織に務めるの向いてないんじゃないのーーー?あ、でも唯一彼女の上司としてやれたのはアントワネットさまですね。彼女はそれさえ裏切っていってしまうので、上から見るとほんと反乱分子、革命の子なのですねえ。

 

ああ、大切な場面なのにまた横道にそれてしまった。

パパ退場。

アンドレ、ふぅっと大きなため息をつきます。

うん、安堵したのはよくわかるよ、命懸けの対戦だったものね。

でもさーー、どうして服まで脱ぐかなーー。

アンドレ、あのさ、従僕って、したがう+しもべって書くのよ。

そこお嬢さまの部屋なのよ。

お仕着せを脱いで、クラバットまで解いて、胸筋臍見せファッションの勝負服に変身ですよ。

(ちなみにこのクラバットはこの部屋を出てベルナールのところに行く時にはもってないので、抱き合った後に落とし、またしてもオスカルさまの部屋に忘れていったと思われます。)

で、息ついて思いっきりリラックスしてますよ。

オスカルさまは「つかれた」の時も襟元の青いとこ、指で引っ張って息つくだけで軍服脱がなかったのに。

まあ、これはお嬢さまの前では従僕服を脱ぐ(従僕職でない身分差がない)象徴的な表現かもしれないですね。

 

アンドレ、オスカルをチラッと見て、そのまま退場しようとします。

・・・いいんだ、おれはおれのすべきことをしただけ・・・

と彼の前に彼女の腕が差し出される。

 

おおおおーーー

だめだ、時間になってしまった。また続きます。引っ張ってすみません。