さて、寄り道しましたが、

3つの鎖を解くの考察へ戻ります。

 

軍神マルスの子の後ですが、

 

こっから9か月ほど飛びます。ジョセフ王子にキスされたり、ディアンヌが死んだりしますが、

アンドレは屋敷の階段で歩数数え、おばあちゃんに見つかったり(口に出して数えるなよ)

オスカルは酒浸りになったりしてます。

このへん、もうちょっと早く展開してもいいよねえええっとモダモダしますが、歴史ものだからしょうがないのか。

 

そして翌年の6月、長椅子で「つかれた」のシーンです。

アンドレは行儀悪く長椅子の袖に座っている。でもって、なんか脇腹に当たって、見るとオスカルが。

 

天下無双のオスカルさまですが、無防備だよねえ。星空キスの時もそうだったけどね。

アンドレだから安心してるんだよね?他の人にはしないと思う。そう思いたい。

でもって、アンドレもこういうことされるのは初めてじゃないよね。

髪の毛、触っちゃってるしさー。

でもって「アンドレ」って目を開けるオスカルさま。

 

やっぱ、わざとだったかー。天然のふりして故意。星空キスの涙の時も意識があったにちがいない。

天然、無邪気、作為的、 無敵のオスカルさまですね。

 

そして

「もう、どこへも嫁がないぞ。」

の究極の一言。

これは、神ジェローデルの言葉を復刻しています。

「アンドレ・グランディエですか?彼のために一生結婚はしないと。」

愛の言葉ですね。

 

そう、貴族のオスカルが平民のアンドレにできる最高の言葉、それが「もう、どこへも嫁がないぞ。一生。」で「おまえと一緒に生きていく」ということなんですね。

ここでヌーベル・エロイーズ的、愛の完成です。精神的にはもうこれで2人の愛は完成。

アンドレ、涙を抑えきれない。プラトニックでは究極の愛だと思います。

 

 

そしてそして、わずか3ページ後に

アンドレの濡れた身体が、その肉体的魅力にドキドキするオスカルさまがくるのです。

いいですよねえ、ここは。

精神的な愛のピークを迎えたその次の瞬間、オスカルさまのフィジカルな女性性が開花していくのです。

これはね。こんなに慣れ親しんだ相手でありながら、初恋なんです。彼女のずっと眠っていた肉体的な女性性が初めて開いていく新しい恋。これは次回、詳しく触れていきます。