さて、今日はちょっとジャルジェ家の婿取り舞踏会を取り上げてみたいと思います。
オスカルさま怒り、ぶち壊しの婿取り舞踏会ですが、
パパってさー。パパは根本的なところがムチャムチャな人だと思うんですが、やっぱ軍隊で将軍さまをやっているだけあって、戦略的ではあるんですよね。オスカル11歳の時にはオーストリアから皇女が来るから、うちの子でなきゃその護衛はできません!とか言って周りを説得したんだろうし。でなければ(おそらく)軍隊(近衛隊)初めての女性兵なんて許してもらえない。
オスカルに婿を取らそうというときも、「ふむ、ジェローデルが気に入らんのか、じゃあ、選ばせてやる。」と舞踏会の企画を。これってパパがジェローデルを選んだんじゃなくて、ジェローデルから申し込まれたってことだよね。パパが選んだ相手だったらこんなことしたらとっても失礼だものね。まあ、舞踏会の段取りをオスカルにやらせちゃったところが大失敗だけどね。パパ、人選には恵まれてないんだよね。きっと。
ただ、パパはオスカルを真剣にビンタして怒ることもあったけど、「お答えください!」で迫られた時は、ちゃんと真剣に対峙しているからね。オスカルの言うことは、ちゃんと聞くし、オスカルがこれがイイといえば、それがイイとしているんだよね。
軍神マルスの子として生きますと言われても反論してないしね。
もう少しがんばって、革命とか、おこらなければ、あとオスカルが「ヤダヤダ、どーしてもアンドレがいい!、アンドレじゃなきゃ結婚なんかしない、子どもも産まない!」とか突っぱねてたら、「そうかアンドレならいいのか、ならしょうがない。」と 案外、戦略家のパパは、「アンドレ貴族化計画」を策動させていたかも。
後ろから刺されそうになっても大事にして信頼しているアンドレだし、「おまえが貴族だったら」と言うのだから、そうか仕方がない、貴族の領地を買わせるか、資金はどうするか とか考えていそうです。
ま、とりあえず婿入りだから男爵領でいいかとかね。箔つけどうしようか?ママっとこなんていいじゃない?元ロレーヌ王国。もうフランスに吸収されちゃったはずだし、館を中心に買えるだけ買って、ロレーヌゆかりの貴族ってことにすればいいよ。(親戚じゃないけど、関係だし。)買った領地を男爵領にしてもらうには王様の許可だけど、そりゃもう全コネで。
アンドレにジャルジェ家から借金させて領地買わせるか、借金だけどオスカルにはジャルジェ家から相続がいくし、いずれ2人の子どもには(できればだけど)相続されるから、借金返してなくても相殺されるだろうとか、ブルボン朝末期だからね、売官、借領地、やり放題ですよ。
ま、こんな甘えモダモダのオスカルさまはちょっとヤなので、舞踏会へ戻りましょう。
ところでこの舞踏会ではオスカルさまに大変重要な、えっ?という事項がありますよね。
まず1点、
オスカルさまは、たくさんの女性陣をエスコートなさっています。
そう、そしてフローラと名乗る女性とはキッスを!ジュネビエーヴには迫るけど奪われてかわされています。
えっとー、かつてジャンヌの裁判の時、オスカルさまは剣に手をかけてこうおっしゃってなかったですか?
「このオスカル様がレズだと、じんましんが出てくれるわ」
わー、嘘つきーーー オスカルさま、女性にキスしちゃってじんましん出なかったの?
(このセリフ、現代では引っかかるかもですね。LGBTQ関係で改正されるかも。)
そう、オスカルさまはかつてじんましんが出るとまで言って、レズビアン疑惑を完全否定されていたのですが、なんとこの舞踏会ではそれをひっくり返してあえて女性が好きという表現をなさっていらっしゃいます。
まあ、この舞踏会をなんとしてもひっくり返す、私は女性が好きなんだから男性からの求婚など受けん!という意味なんですよね。よっぽど、男どもの求愛を受けるのがいやだったんでしょうね。教会の教えにも背いてだから、その決意のほどがうかがえます。
はい、それからもう1つ。舞踏会に衛兵隊呼んで、しっちゃかめっちゃかにして、外へでてジェローデルに会うところから。
「生涯なにがあっても誰のためにでも わ わたしは わたしはドレスは着ん」
嘘つきーーー、もう、着てるじゃん、着たじゃん、フェルゼンとのためにーーーーーー!!!
というのがベルばらファンのお約束ですよねー。
でもって、このセリフ、罪が深い!!!
アンドレのためにもせめてドレス着てあげてーーー!!のファン(AO OAファン)の血の叫び。
ですよねーーー。
ゼクシィの結婚式で、ラベンダーのドレスを着てくださって、全(AO OAファン)が涙にむせんだ。そうですよねえ。