続きです。

こんなベルばらでも恐ろしく人気のない、需要のないテーマを読んでくださってありがとうございます。

 

またちょっと考えたのですが、ロザリーの隣のうちのおばさん、ピエール坊やの母(めんどくさいのでここからピエールの女性形 ピエレットと呼ぶことにします。)ここから読む方、ポリニャック伯爵夫人がガブリエル、ロザリーの養母ラ・モリエールがニコールです。

ピエレットは親切な隣のおばさんという関係じゃないのかも。

 

ニコールがジャンヌを産む時、サン・レミー男爵からこの家をもらったとしたら、ニコール一人でジャンヌを産むのは無理でしょう。当然、男爵は自分の子どもが生まれるんだから、侍女の中から誰かつけてやるはず。

そう、ピエレットはニコールの侍女仲間、男爵家で働く同僚だったのでは?

それだとなんかしっくりします。ニコールよりちょっと年上のしっかりした働き者の侍女仲間。

 

オスカルさまが黒い騎士を追って、パレ・ロワイヤル界隈で気を失った時、物音がするので出てきて、手頸を掴んで家に入れてくれたピエレット。不思議だったんですよね、だって、黒い騎士とその仲間が出没する物騒な界隈なんですよ。物音がするからって出てくるかなぁ、夜に女の人が一人で。でもって、ロザリーが持っている肖像画の人だって気づいて、家に入れてくれる?そもそも、ただの隣のうちのおばさんにロザリー大切な肖像画を見せる?今までいたジャルジェ家のことを話す?この肖像画の人が女の人だって言う?

だってピエール坊やの母ピエレットは、貴族の公爵に息子を殺されたんですよ!立派な近衛隊の制服を着た見るからに貴族のオスカルをただの貧乏人の女性が助けるか?

 

ピエレットが元男爵家の侍女なら納得がいきます。貴族に慣れているでしょうし。ガブリエルがこの家に匿われてロザリーを産む時にも手伝ってくれたんでしょう。男爵亡き後は、残されたこの家で2人で子育てして。ピエレットはシングルマザーでピエール坊やを育てていたっぽいけど、どっかでなんかの事情でシングルマザーになって、ニコールとピエレットで2人で助け合って子育てしていたのだと思われます。

 

そういうふうに考えるとロザリーがお腹が空いてたまらないのに、ピエールにパンを半分分けてあげたのもわかる。

この2家族は運命共同体だものね。

 

オスカルが気を失った夜、アンドレはたぶん気が違ったかのごとくパリの街を探し回ったでしょうね。

この家、ちょっと見つからない隠れたところにあるんですよ。きっと。1話のジャンヌ登場回を見ると見晴らしは良さそうだけどね。入り口がきっとわかりづらいところにある。

そう、サン・レミー男爵が可愛い手をつけた侍女を匿って住まわせたところだからね。

パリ1等地のパレ・ロワイヤル界隈の奥まったところ、東京でいうと青山とか表参道の隠れ家なんとかみたいな風情なんだよ、きっと。

 

あとね、ロザリーは養い親のことをオスカルに語る時「私の母は下着を売らなければならないほど貧乏で」みたいなことを言っています。んーー、私も小学生の頃は、下着を売るって買う人いるの?とか馬鹿なことを思ってましたけど、大人になるとわかる。これは比喩ですね、世界最古の職業の。でもまあ、アニメのニコル・ド・オリバさんみたいな鑑札つきの娼婦じゃなくて(このアニメ目の見えない娼婦に設定していて原作よりすごい、ニコールと名前一緒じゃ?)

パパ活のようなものか。ニコールとピエレットは子どもを預け合って工夫して底辺を生きていたと思う。隣はパレ・ロワイヤルだし、客には苦労しないと思う。

ジャンヌはなー、どこまで覚えているのかわからないけど、極端に貴族に憧れていたから、もしかしたらおぼろげながらでもサン・レミー男爵がここへ通っていたことを覚えているのかも。

 

ガブリエルのことも妄想しました。

今までガブリエルはサン・レミー男爵に恋して関係を持った後、ロザリーを産んで、それから泣く泣くポリニャック家に嫁いだんだと思っていたけど、これも逆かもしれない。

シャルロットと同じで、ポリニャック伯との結婚が決まった後、それが嫌で、焦がれていた憧れの王子様サン・レミー男爵に泣きついた。でもサン・レミー伯爵は悪い奴で、結婚が決まっているんならいいだろうと関係を持って、ガブリエルは妊娠してしまった。

当然、実家には言えず、なにかの理由をつけて、パリのニコールの家で出産。なにくわぬ顔でポリニャック家へ嫁ぐ。

 

あと、ガブリエルがニコールの存在を知った状況ね。パリにお買い物に来て、サン・レミー男爵の後ろ姿を見つけ、自分一人が恋人だと思っているから、嬉しくて追いかける。男爵、パレ・ロワイヤル界隈の奥道に入っていく。家の扉を開けた時、追いついて声をかけ、ジャンヌを抱いたニコールと遭遇。男爵、「これは、女中だった女なんだ。たまたま子どもができてしまったので面倒を見ているだけ、身分が違うから君が心配することはない」みたいに言抜け。「それなら、貴族の娘の私と結婚してください。」とガブリエルが言うと、バツが悪そうに「いや、それもダメなんだ。妻がいて。」みたいな最低な言い訳を。

 

 

ガブリエルはロザリーを産んだ後、たぶん一度もこの家に来てないですよ。一日も忘れていないとか言っていたけど。

でも、ロザリー・ラ・モリエールが自分の子かもと思った時、「確かめなければ」と言っているから、調べには来たね。自分で来たんじゃなくて従者をやったのかもしれないけど。

聞き込みに来た従者が会ったのはピエレット。ピエレットはロザリーの出自を知っているからね。証言してくれたでしょう。というか、ガブリエルがロザリーが確かに自分の娘であるか知るためには、証言する誰かがいなければならない。そしてそれはニコールが住んでいてロザリーが育った家でなければならない。

ピエレットは、ガブリエルの従者が来たことでロザリーが真実を知り、貴族の家で暮らしていることを知ったんだね。

だから、ロザリーが帰ってきた時も慌てなかったし、ロザリーの話しも聞いていたし、そしてオスカルが来た時も慌てなかった。

 

あと、家出したロザリーを執拗なガブリエルが追いきれなかったわけね。ジャルジェ家に探しに行ったんだから、当然、この家を捜索にくるはずだけど、ガブリエルにとってこの家、鬼門なんですよ。

親に隠れてロザリーを産んだ家でもあるし、家の前でニコールを轢き殺してますからね。近所の人に見られまくっているしね。

この家のまわりに結界が張られているな。

 

つくづくよかったね、ロザリー。この家があって。