12月25日です。オスカルさま、お誕生日おめでとうございます。

 

あのオダリスクローブを着た頃のオスカルさまの女度の再考をしたいと思います。

あのトルコ後宮風ドレスと髪型、私、実はあのデザインはあんまり好きでないです。もっと似合うのがあるだろうっと思う。特に髪型ね。皆さん、たぶんそう思われていて、もっと似合うドレスで髪型のオスカルさまをたくさん描かれていらっしゃるのでありがたいです。いろいろ見せて頂いてとても満足です。

 

えっと、ここではそれを言いたいのではなく、ロザリーがポリニャック家を家出した雪の夜、オスカルさまはどうしてパリのロザリーの家付近を探さず、フェルゼンの別邸に行ったんでしょう?という問題です。

オスカルさまって、もちろん男性性と女性性を併せ持つキャラクターなんだけど、女の勘はいいんだよね。

真っ先にフェルゼン邸に行ったところ。ここではロザリーはもう立派な大人の女の精神を持ってますから、ロザリーがフェルゼン邸に家出したら、それはもうフェルゼンに囲われてもいいということ。愛人の一人にしてくださいという意味です。

ロザリー、愛らしいからね。あれが行っちゃったら、自分はとても敵わないとオスカルさまは思ったんだよね?

 

フェルゼン、後ろからオスカルの手を握って、「王妃さまをたのむ」みたいなことを言う。わるよのう。女を落とすの上手いよねこの人。モテ男度抜群に高いフェルゼン。ロザリーも女度とても高いし、彼女は身を売ろうとした前科や「愛人でもいいからおそばに置いて」の、前科があるからね。この男度、女度のとても高い2人が一緒に住むとかしたら、ひとたまりもないですよ。2人とも、愛と性が別扱いの人だし。そうフェルゼンもロザリーも大人なんです。

 

オスカルは子どもーー。この時点では本当に男にもなれないし、女度も低いし、本当に恋愛にも性にも幼いです。

でも、一番にフェルゼン邸に行ったのはえらい!!たぶん、ロザリーの家方面は、アンドレに行かせたんだよね?

 

オスカルはソフィア到着で、そそくさと帰る。しかし、しかし、帰り間際にさりげなくフェルゼンの次の舞踏会出席の最重要情報をゲット。やるじゃん!!

そしてロザリー捜索をさっさと諦め、次週、舞踏会で突然ドレスを着るっと。

 

ロザリーがいる前でドレス姿を見せたくないという彼女特有の男性性もあるかもね。

ロザリーがいない、ほんのちょっとの間隙をついて、オスカルはドレスを着て恋した男と踊り、女心と決別する。

アンドレにはドレス姿を見られてもいいところも面白いよねえ。「素晴らしく綺麗だ」と言ってもらえて、オスカルとても良い顔をしている。

 

踊った後噴水のところで泣いて、黒い騎士投げ飛ばして帰るけど、あのオダリスクローブで持っていた孔雀の扇、どっかに落としたよね。些細なことだけど、あの孔雀の扇、うちわにしか見えない。あれどうやって畳むの?50周年記念展覧会の時も再現ドレスを拝見したけど、あの扇もみたけど、羽が嵩張りそうで畳めそうには見えなかった。

 

ともあれ、この時点ではとても幼いオスカルさまも、この後幾多の事象を経て、愛に目覚め、大人の素晴らしい女性に成長されていかれます。もう一度、お誕生日おめでとうございます。