続きです。
しかしガブリエル(ポリニャック伯爵夫人のことね)も、たぶん間違いなく毒親に育てられた人ですよね。だって、15歳でお嫁に行く前に親に内緒で妊娠、そして出産。ちょっと待ってよ、親に内緒で妊娠はありうるけど、どんなに18世紀で放置されて育ったとしても親に知られずに出産は難しいでしょう。280日くらいお腹の中にいるんだし、お腹も大きくなるんだし。
助けてくれたのはラ・モリエール(ニコラ)って、ガブリエルとニコラはどういう関係だったの?
ガブリエルの親に知られずニコラが出産させたってこと?絵をみるとニコラも地味だけどなかなか可愛いらしい少女です。サン・レミー男爵の女中で手をつけられてジャンヌを出産。サン・レミー男爵、本妻がいたっぽいよね。お手つき女中ということでどっか離れを頂いてたんでしょうか?そこで同じくサン・レミー男爵の子ども(ロザリー)を宿したガブリエルを匿って出産させた?でもって、ジャンヌ、ロザリーともに自分の子として育てた?
いやー、1番すごく悪いのはサン・レミー男爵ですけどね。
ガブリエルはどう考えても親に放置されて歪んだ家庭の中で育ってますね。彼女の母もおそらく毒母なんでしょう。サン・レミー男爵みたいな悪い男、(たぶん顔はとてもいい)に惚れて付き合ってしまったのも歪んだ家庭環境から救い出して欲しかったのかも。
基本はシャルロットと同じ精神構造ですね。自分がその後ポリニャック伯爵家へ嫁いで
貧乏で苦労したから、シャルロットには過ちを起こす前に早いけど、身分もお金もある公爵家へ嫁いで欲しかったのでしょう。
ジャンヌとロザリーって何歳差なんだろう。3歳以上差があるのなら、ジャンヌはなんとなくロザリーが母ニコラから生まれていないことに気づいていたかも。
子どもの頃は、不思議だったんですよね。なんで良い人のラ・モリエールの実の娘が悪女ジャンヌで、悪いポリニャック夫人の娘がロザリーなんだろうって。
今ならなんとなくわかる。ガブリエルもトンデモない娘だけど、助けるニコラもトンデモなさでは負けてない。1巻の最初の方で、ニコラは、「おまえたちが生まれてすぐにだんなさまが亡くなられて」と言っているのでその後追い出されたと思われます。
ジャンヌがロザリーとは異母姉妹であることを知っていたら、同じに可愛がったとしても親は下の子の面倒をみがちだから、ジャンヌは多少とも僻んだかもしれない。
ニコラ、アニメでは地下にある家でアイロン屋さんをやっているよね。この家の場所、下町とか豚小屋と掃き溜めとか言われているけど、パリの1等地なんだよなー。サントノレ通りの路地裏でパレロワイヤルのすぐそば。
あ、ニコラは男爵家の離れじゃなくて、この家もらったのか?ロザリーもここで生まれた?それだとガブリエルはロザリーがいる場所知りながら1回も訪ねていないことになるけど、そうかも。
ジャンヌはあっけなく死んでしまったけど、あのタイプは娘には毒母にならないなー。母娘で大喧嘩になったとしても「ふん、それじゃ、あんたはあんたで勝手にやっていきなさい!」と解放してくれる気がする。ジャンヌは自分が悪女だという自覚があるからね。自滅していったけど、ポリニャック伯爵夫人は最後まで亡命して逃げ切るのがすごい。史実では現在でも子孫は貴族なんだよね。
つらつらと書き連ねてしまいました。お読みくださった方、ありがとうございます。