(Humpty Dumpty…)
今日も獲物探して一匹の蛇が
熟した赤い実に粉をかける
アダムに恋し歌を口ずさむ
苦悩を背負った男のため
厄介な薬が手に入った
彼はそれを吸って楽譜を誂える
使えば脳を幻が飛ぶ
禍福のような縄を糾える
楽園が築いた包囲網に
逃げ遅れて仲間が
捕まってしまわぬように
I'm a humpty dumpty
You're a wonderful musician
歌えないとこの曲を捨てるなら
罠にかけた蛇だけ憎んで
あなたを許すと誓おう
今日も獲物狙って一匹の蛇が
熟した赤い実に粉をかけた
その夜 罪に捕らわれてどこか
老いたような彼を見つけた
厄介な知らせが耳に入った
山の様な線を描くその肩
鎧のように髭を纏わせた
顔に何も言えず見守る
二度目の裏切りを問うより先に
小鳥の声であなたが
「幸せ」と繰り返す
I'm a humpty dumpty
You're a wonderful musician
歌えないならあの声を捨てて
人のために曲だけ作れば
苦しまないのだろうか
何も告げず檻の中
立ち去る姿さえ潔いなら
今消えて伝説になろうか
I'm a humpty dumpty
You're a wonderful musician
忘れないと才能を惜しむより
罠にかけた蛇だけ呪って
あなたを許した
(Humpty Dumpty)