引き続き、「男女の」友情コンビ | 叙情夜話ブログ

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コバルト文庫・破妖の剣について語っています。ネタやレビューや考察など色々。
ネタバレがあるので未読の方はお気を付け下さい。
二次創作はこちら→http://nanos.jp/hayou/

友人と言うには微妙なポジションのキャラもいます。


奇面組の零さん&千絵ちゃん
豪くん&唯ちゃん



良き友情関係ではありますが、零さんは、完全に千絵ちゃんを舐めてかかってるところがあるなあと。
唯ちゃんにはしないイジりを彼女には頻繁にします。同じ女の子なのに。(原作よりアニメの方が酷い)
それだけ気を許してるってことなんでしょうが、千絵ちゃんを好きなはずの豪くんが見ていて何も言わないのが、時代を感じさせます。
(女子へのからかいやいたずらを、社会が黙認していた時代)
もっとも千絵ちゃんも零さんを動物扱いなのでお互い様と言えます。
最終話近くで唯ちゃんへの気持ちを問い詰めたことは、零さんを内心では男性扱いしていたことの証明でもあり、それなら過去の数々の無礼は「子供、動物」として赦されるものではないので、もっと怒った方がいいのではと思う今日この頃。

豪くんは、冗談で唯ちゃんに告白(電話口で)したことがあります。
そういう事をしそうなキャラには見えなかったので驚いたのと、零さんが隣で笑っていて咎めないのも、これまた時代を感じさせます。
何より唯ちゃんが本気に受け止めて赤くなっていたのが印象に残っています。まあ他のメンバーはともかく、豪くんならキャラ的に真実味があるしマジ告白と思われるのも仕方ない。最後でちゃんと怒ってたのも良かったです。

大人キャラでは伊狩先生と事代先生のコンビが好きです。
お互いに別の相手がいるわけなんですが、キャラとしての出番が多いせいか、子供の頃はこの二人がカップルだと勘違いしていた時期もありました。
事代先生はいかにも古風な見た目や名前からして、伊狩先生のような勝ち気な女教師とは対立するかと思いきや(少年漫画ではよくあるパターン)、常に敬語で接し、しっかり敬意を払っているところが好印象でした。
奇面組に対しては容赦ない伊狩先生も、事代先生には呆れつつもどこか優しく接しているように見えて、そういう関係がいいなと思いました。(語彙力)


ぼくの地球を守っての紫苑&槐



「おれがあんたに惚れてたら良かったな」と言われて困ったように笑っている槐が可愛かった。
玉蘭を失い、泣き喚く槐を抱きしめて慰める、あの姿こそが彼の本来でしょう。「異性として好き」ではないからこそ、彼の素が出ているような気がしました。
遠慮無しにズバズバ言い合う紫苑&繻子蘭の喧嘩コンビも良かった。
恋愛だけでなくああいう男女の微妙な関係が書けるのが日渡先生の良いところでした。(過去形)


ストリートファイターのリュウ&さくら
春麗&ガイル



ストリートファイターも、男女の友情の宝庫です。
リュウもこれまたいかにも頭の固い日本男児の外見と性格をしているくせに、女子高生さくらを野郎どもと区別しないで、しっかり後進として育てようとしてる柔軟性がほんとすき。
同人誌では夜の修行をしていることがほとんどですが、この二人は師弟の方がいいな。
でも師弟だと「友情」とはまた違った上下関係が生まれてしまいます。ザンギエフとミカもその点が惜しい。

共通の目的があって、職務上一緒に行動することが多い春麗&ガイルコンビの方が友情の度合いは強いです。
彼らの場合性別はおろか人種も国籍も戦い方も何もかも違って、リアルなら色々とあるだろうに、全く気にしていないところに希望を感じさせます。
春麗が「もう少しこの仕事続けてみる」と言った時に、ガイルが「……そうか」とわずかに嬉しそうな顔をしていたのに萌えました。
なお同人誌では二人で夜の任務を(略


怨み屋本舗の怨み屋さん&情報屋さん



なぜか二人にはさんづけしたくなる人生だった。
お互いに本名では呼ばない関係とか、情報屋さんが怨み屋さんを時々怖い女だと心の中で突っ込みを入れてるところとかツボです。彼は彼女の内面を読者に解説する役割も担ってるんですよね。
「大人の関係」というとエロス方面に走りがちですが、本来はこの二人のような関係を指す言葉として使うべきです。
友情というよりあくまでもビジネスとして一緒にいる面が強いのが難点か。あと情報屋さんはいつでも下りる権利があるとは言え基本的に雇われている立場なので、あまり対等とは言い難いかな。


■私が萌える男女の友情の基準■
・「好き」と言わない
・「俺たち(私たち)友達」とわざわざ言わない
・生存していること(片方が故人では駄目)
・敬語を使わない
・ファーストネームや愛称で呼ぶ(出来れば呼び捨て)
・よく行動を共にする(遠くにいたら駄目)
・目的を同じくする(倒すべき敵が同じ、職場が同じなど)
・仲良しである(喧嘩が多すぎるのは駄目)
・相手を見下したり虐めていたらアウト(マウント苦手)
・敵対関係にない(それはまた別枠)
・年が近い(多少先輩でもタメ口ならセーフ)
・対等である(上司や師匠、子供はまた別枠)
・地位に差が無い(王子と奴隷、姫と使用人などは駄目)
・戦闘力に差が無い(片方だけやたら強いのは駄目)
・姉弟や兄妹、親戚はアウト(血が繋がっていなくても)
・セクロスしたらアウト
・キスをしたらアウト(挨拶はセーフ)
・その他性的行動を匂わせたらアウト(パンチラとか裸とか)
・一緒に寝るのはセーフ(学生はキャンプや合宿、社会人は任務とかあるから)
・どちらかが恋愛感情を持っていたらアウト(過去も含む)
・互いの伴侶や恋人が嫉妬していたらアウト(安っぽい展開嫌い)


面倒くさいですがこれらの条件を満たす男女コンビ居ますか?


・ブルマと悟空→戦闘力に差がありすぎ、パンパンやエロ写真売ろうとするのは完全にアウト
・ハレとグゥ→ハレが初対面で顔を赤くしていたので微妙、ラストもあれなのでアウト
・コニーとサシャ→片方があれで悲しいのでアウト
・ドルチェット、マーテル、ロア→トリオだし全員悲しいのでアウト
・ハムテル&菱沼さん&二階堂→基本トリオ、なのでコンビも見たい、先輩だし敬語だし、各自の呼び方に差があるので微妙
・新一と園子→同い年だが立場に差がある、同じ方向を見ていない
・デンジとパワー→おっぱい揉んでる、敵対していた、互いに裏切る可能性が大あり



やっぱりスラヴィとオルグァンは至高ってことで。(恍惚)
でもトリオ扱いで二人きりのシーンが無いし、同じ破妖剣士なのにその辺の掘り下げがなかったのが残念だった。


セスランとサティンは、最後まで仲良しとは言えない微妙さだった。
むしろ闇主との方が気が合ってたまである。
鎖縛と衣於留はその友情の殆どが過去の回想シーンで占められており、登場した瞬間に終わってしまった感が強い。
闇主と白煉は敵対したことあるし物理的に離れすぎているし年齢が近いかどうかもわからない上に同じ空間で一緒にいたらラスの嫉妬展開は確実に訪れる。


男女の友情に欲しいのは「いつも一緒」「ほのぼの仲良し」「バディ感」であって、死にネタとか別離とかセクハラとか暴力とかしつこいイジりとか嫉妬とか三角関係とかドロドロとか全然求めてないんで。
(書かないとは言ってない)