先日職場で、


届いた荷物の段ボールを開けていた時。


Yさんが、私が手に持っていた、


切ったばかりのPPバンドの束を指差し、


「それ貰ってっていい?」


と言ってきた。


引っ越しの荷物をまとめるのに使うと言う。


もうすぐ娘さん一家が、ご主人の仕事の関係で、


イギリスに引っ越すのだそうだ。


引っ越しは、コロナの影響で一年半も遅れたらしい。





すると、その話を隣で聞いていたAさんが、


何年か前の、フランス旅行の話をしてくれた。


当時、娘さんがフランスに住んでいたので、


遊びに行ったのだ。


観光名所はほとんど回ったが、


中でもモン・サン・ミシェルは素晴らしかったとか、


街行く人がみんかお洒落だったとか、


ちょうどクリスマスの頃だったので、


イルミネーションが綺麗だったとか、


目をキラキラさせて、話してくれた。





フランスなんて行ったことないし、


テレビでしか見たことはないけれど、


12月のパリが素敵なのは、十分想像できた。


モン・サン・ミシェルだって、


目の前で観たら感動するだろう。





Yさんが、


「うちの奥さんなんて、毎年行ってるよ」


「今はコロナで行けないから、ストレス溜まってると思うよ」


と、言っていた。


そういえば、同じ職場の別の人の奥さんも、


コロナ前は毎年ハワイへ行っていると聞いたことがある。


知り合いの女性も、


娘さんと2人でイタリアへ行ったり


シンガポールへ行ったりしていたな。






私なんて、海外旅行は何十年も前に、


新婚旅行でオーストラリアに行ったのが最後。


ハワイにも、ヨーロッパにも行ったことがない。


おそらくこの先も、


死ぬまで海外旅行することはないと思う。


新婚旅行のとき、飛行機が揺れて、


夫はもう二度と飛行機には乗らないと言っているし、


豪華クルーズ船での海外旅行という手もあるが、


夫は持病の関係で、


週に三日は通院しないといけないので、それも無理。


友達がいない私は、友達と海外旅行もない。


娘とも不仲なので、ないし。


実家の母親、、、ないない。


かと言って、1人で行くには心細い。


大体、出不精の私が海外旅行に行く訳がない。


国内の泊まりの旅行でさえ、面倒だと思えるのに。






ただ、人生はどうなるかわからない。


今の仕事だって、


10年前の私には想像もできなかったものなのだから。


案外、20年後の私は、


目一杯お洒落して、


シャンゼリゼ通りを歩いているかもしれない(笑)