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 そんな赤っ恥部分を、あえて書き記すのが青春記である。
 とすれば、その勇気だけは、認めてやってもよいのではないだろうか。
 ところで...。
 物書きの動機というものは、いつもたわいない連想から始まる。
 今朝も、トイレで朝のおつとめをしていたときに、そんな動機が起こった。
 はじめは、昨年開催されていた東京モーターショーのことを考えていた。
 すると突然、コスモ・ロータリーターボGTハードトップという車が、脳裏に浮かんだのである。
 非常に長い名前なのだが、正式な商品名を書くとこうなるのだ。
 面倒だから、以下“コスモ”と略することにする。
 これは僕が高校生のときに発売になった車だ。
 その赤いクーペには、本当に憧れたものだ。
 すると次に、当時夢想していた、ある計画も想い出されてきた。
 それは、
(東京での生活が始まったら、最初の夏休みにやってやろう)
 と思っていたものだった。
 宮城県は仙台市の高校三年生。卒業も近くなった頃のことである。
 青春期といって、なんら差し支えない頃であった。

 つづく