割れたアクリル窓からの雨漏りを、シーラントやガムテープで、誤魔化していた。
お客さんが来るたびに恥ずかしい思いをしていたので、修理することにした。  
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疾風の同型船のオーナーが、ネットで情報交換している。  皆さん、古くなったFボートの修理に悩んでいる。  アドバイスに従い、タッピングネジで窓を固定するのではなく、両面テープ(3M 4941)だけで、固定する方法を採用することにした。   日本での同等品として、3Mに問い合わせると、もっと良い物があると、紹介された製品は、3M  BR-12。  幅12mm x 厚さ1.2mmを購入した。
 
3M  BR-12
4941F(1.1mm厚)よりも良い(=多種の材料に対応可能、初期接着力大、 柔軟性があり馴染みやすい)VHB。 アクリルなど良好。
長さ 10m ヨドバシ・ドット・コム 3024円
 
疾風の窓は160センチある。  船体は平面ではなく、曲面であるため、長いアクリル板を船体に沿って両面テープで貼り付けるとき、接着力がでるまで、どう押さえ続けるかが、問題であった。  1人でのDIYで、手が足りない。  しかし、3M 4941は、強力で、一度ついたら、剥がれないという情報で解決した。  
押さえ続ける必要はないが、貼付け位置の修正はできない。  これは、次の問題点だった。
 
作業を記録する。
 
1. 障子紙で古い窓の型取りをし、「はざいや」へ送った。  プロにアクリル板のカットをしてもらうのが、一番。  厚さは、オリジナルと同じ5ミリ。  
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2. 窓の船内側にはビニール袋を貼る。  船内へのゴミの散らかり防止。
3. 古いアクリル窓の取り外し
(ア) 窓の外周を鉛筆で線を引き、窓の位置決めの参考とする。
(イ) 古いアクリル窓のボルトを取り外す。
(ウ) 窓の外側下のデッキにブルーシートを固定。  雨漏りも防げた。
(エ) 窓のコーキング剤を削り、窓を取り外す。 これが、大変な作業だろうと、悩んでいたら北浜ヨットの社長さんに、リノベーターという道具を教えてもらった。  これで、コーキング剤の剥離は簡単だった。  僕は、アマゾンで、安い類似品を購入した。 
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(オ) スクレーパーで、コーキング剤を、剥がした後、3M クリーナー30 で、船体の表明をキレイにする。  

 

4. アクリル窓の位置決め
165 X24センチのアクリル板を、正確な位置に接着するために、位置決め参考にする木ブロックをグルーガンで接着する。
(ア) アクリル窓の表面の養生紙に上下、左右を書く。 書いている面が、船体の外側面である。
(イ)  アクリル窓を、ガムテープで仮止めする。 上部のみ(下の写真)。
(ウ) 船体の窓の外周にマスキングテープを貼る。  
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(エ) アクリル窓の周りに、位置決めに使うブロックを、グルーガンで固定する。  マスキングテープをブロックの下に貼っておくことで、グルーガンの跡を、簡単に剥がせる。  マスキングテープにも、位置決め参考用に印をつける。 
ブロックは、 15 x 15 x 25 mm の木片。

 

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(カ) アクリル窓に、両面テープを外周にそって貼る。 水密になるように、隙間は作らず。   重なったところはナイフで切る。
このYoutubeは、必見です。  とても参考になります

 

 
(キ) 取り付け練習をして、位置の確認をする。  一発勝負ですから。

 

5. アクリル窓の貼り付け
(ア) 船体とアクリル窓の接着面を、IPA イソプロピルアルコール(50%水溶液)で綺麗に拭く。
(イ) 両面テープの用紙を剥がす。  
(ウ) ブロックに位置合わせし、アクリル窓を貼り付け、強く押さえつける。  グルーガンの接着力は弱いので、ブロックに窓を置いてはいけない。  
(エ) シーラントのために、養生テープを貼る。
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(エ) 外周をシーラントで防水する。  Dow Corning silicon 795が、一般的だが、日本では、手にはいらないようなので、セメダイン ポリカ・アクリル用 シリコーンシーラント 8051Nにした。
 

で、完成した。  遠目には、仕事の粗さが目立たない。

アクリル板を透明にしたため、ネジ穴が見えるのは、ご愛嬌。  注文した時は、アクリル板を押さえつけるために、タッピングネジで数カ所止めることを考えていた。その為、元のネジ穴に合わせて正確にアクリル板に穴を開けられるように、透明のアクリルを注文した。  両面テープの黒色が、くっきりしたアクセントになり、見栄えが良くなった考えよう。
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2024/04/16追記
今年の9月で8年。 VHP両面テープで貼り付けただけだが、窓からの雨漏れなし。
3Mの両面テープ、 BR-12は、すばらしい性能ですね。