先月から林家木久扇師匠と対談のお仕事をさせてもらっています。
その対談もいよいよフィナーレを迎えました。
今回も貴重なお話をたくさん伺うことが出来ました!
今回の一連の対談が、今後、まとまった形で、また皆様に見ていただけるようになると思います。
その時は、どうぞよろしくお願いします。
【たけ平今日の一曲】
~林家木久扇「酔姫エレジー」~
木久扇師匠の歌といえば、「いやんばか~ん」(昭53)があまりにも有名です。
とても洒落た構成で、木久扇師匠の天才的なセンスがいかんなく発揮されていて名曲だと思っています。
今日の一曲は、これまた天才、山本正之さんが作詞・作曲のものです。
昭和50年の作品。
山本さんといえば、アニメ「タイムボカン」シリーズや、中日ドラゴンズの歌など、お馴染みの曲がたくさんあります。
今日の一曲は、昭和の遺産「キャバレー」の風景を、なんとなく垣間見ることが出来ます。
女の子の名前、あけみちゃん、しのぶちゃん、はるみちゃん。
このお名前を聞いて、「ああ、懐かしいなあ」と思った方も多いと思います。
当時、キャバレーで働いている女の子の源氏名で超有名な3つの名前です。
作った山本さんは、同年、笑福亭鶴光師匠が歌唱した「うぐいすだにミュージックホール」を出してヒット。
東西の違いはあれど、作詞・作曲か同じ方で、どちらも落語家が歌唱し、同年というのも偶然でしょうか?
木久扇師匠も鶴光師匠もキャンペーンで、キャバレーやピンサロを廻りまくったそうです。
この2曲、単なる偶然かな、とも思いますが、この年、小林旭さん歌唱の「昔の名前で出ています」が大ヒットして、紅白歌合戦まで出場しています。
この歌といえば、やはり、インパクトとして残るのが歌詞に出てくる女の子の名前です。
「♪京都にいるときゃ しのぶと呼ばれたの~」
から始まり、なぎさ、ひろみ、と、登場します。
一時よりもブームが去ったキャバレーも、まだまだ盛んだったこともあり、キャバレーにはもってこいの空間。
そして、源氏名の女の子の名前が登場するあたり、ステージと客席の距離をグッと縮めることが出来る最高のコミュニケーション!
歌詞の名前を隣に座っている女の子の名前に変えて歌えばまた盛り上がります。
この年は、なんとなく、こういう歌が世に出ています。
木久扇師匠もキャバレーに出演していたことがあったそうです。
そんな話も聞けました。
そんな経験もあり、この歌、違和感なく、レコードを出すことが出来たそうです。