先日、出演した、
秋田市・東海林太郎音楽祭の続きです。
会場は、秋田のあきた芸術劇場 。
私は 、鼎談の司会でした。
ゲストは、日本大学教授・刑部芳則先生と、
弘前学院大学講師・井上裕太先生。
東海林太郎さんの魅力、
それから、今後の可能性など、
大いに盛り上がる鼎談となりました。
↓
【たけ平今日の一曲】
~東海林太郎「銀座尾張町」~
特に、東海林太郎さんは、昭和歌謡において、
戦前、沢山のヒットを生みました。
そして、残念ながらヒットはしなかった作品も、
東海林さんのものは、味わい深い曲が多く、
ファンを魅了しています。
そんな渋い名曲が今日の一曲。
私が好きな歌の1つです。
昭和18年の作品。
この頃は、学徒出陣、そして、
米英音楽も演奏を禁止された時代です。
音楽も規制に規制を強いられ、
自由な歌が生まれにくい頃です。
そこで、私は、改めてこの歌の歌詞を見て驚きました。
よく、この歌、検閲を通ったなあ、
と、思います。
歌詞を読んでいただければ、
わかると思いますが、
どこを切り取っても、
戦時色を感じる描写がないのです。
歌詞だけパッとみると、
昭和一桁の風情すらあります。
「粋な手匣に秘め模様」、
「それもひととき一夜の想い」とか、
「ゆれる瓦斯燈ちるちる柳」など、
戦時色でかためられている時代とは
思えない歌詞のオンパレードです。
作詞は、藤田まさとさん。
藤田さんといえば、
「旅笠道中」や「麦と兵隊」など、
東海林さんのヒット曲を世に出した先生です。
その藤田さんだからこそ、
東海林さんを勝手知ったるで、
作られた歌詞のように感じました。
いかにも東海林さんが好みそうな作品です。
現に、東海林さん自身もこの歌は、好きだったと、生前、ボニージャックスの西脇さんに聞いたことがあります。
まだまだご紹介したい歌が、
沢山ありますが、今日はこれにて・・・。