引き続き、谷中の玉林寺を訪ねたときのお話です
こちらのお寺には
正岡容先生のお墓もありました!
寄席演芸がお好きな方は、ご存知の方も多いと思います。
小説家であり、
落語研究家、評論家でした。
芥川龍之介さんに絶賛されてから、
本格的に文筆業の活動を開始します。
落語のことは、
三代目の三遊亭圓馬師匠に師事し、
自らも高座に上がっていたそうです。
演芸全般、多岐に渡る活動をされていた先生です。
浪曲の台本も提供していました。
有名なところでは、
玉川勝太郎先生に、「天保水滸伝」を提供されています。
正岡容先生の門下には、
俳優の小沢昭一さんや、加藤武さん等がいらっしゃいました。
そして、なんと!
人間国宝、落語家の桂米朝師匠も門下生でした。
玉林寺にはお墓とは別に、
正岡容先生の句碑も建てられていました。
「おもい皆 叶う春の灯 点りけり」
本が好きな方、演芸ファンの皆さん、
おすすめの場所です
【たけ平今日の一曲】
~初代 林家三平「好きです(ヨシ子さん)」~
正岡容先生がお亡くなりになったのは、昭和33年です。
この年、先代の三平師匠が真打に昇進しました。
タレントとしても大人気だった三平師匠は、
歌のレコードも沢山、出しています。
三平師匠の最大のヒット曲といえば、
「♪好きです 好きです 好きです 好きです ヨシ子さ~ん!」ですね
この歌の正式なタイトルは
「好きです」なのですが、
「ヨシ子さん」が流行語になったので、
今では「ヨシ子さん」と言う方も多いです。
さて、「ヨシ子さん」って、誰なんでしょうか?
根岸のおかみさん(海老名香葉子氏)に聞いたら、
当時、人気のあった歌手・大津美子さんをイメージしていたのではないか…
と、おっしゃっていました。
私も以前、大津美子さんと対談をしたときに、
三平師匠に、「大津さん、名前、借りましたって言われた」
とおっしゃっていました。
案外、皆さんがご存知ないエピソードではないかと思います