一連の新型コロナ騒動ですが、近畿圏では感染者数も落ち着き徐々に日常を取り戻しつつあります。
6月に入り、当院でもご予約やお問い合わせの電話が増えてきました。
本当にありがたいことです。
「不要不急」
このコロナ禍において大変よく耳にした言葉です。
我々治療院は大分類ではサービス業に含まれますが、サービス業は基本的に「生活の質」を上げるものであって、そのほとんどが不要不急と言っても過言ではありません。
このたびの新型コロナによって、当たり前と思っていた日常に一時停止ボタンが押されました。
いわば強制的に、様々なものを一旦手放さなければならなくなりました。
私自身もそうですが、緊急事態宣言が終了し外出自粛要請が解除されても、まだまだ気持ちの中ではコロナ前のようには回復していません。
自粛中にできなかったことは、取捨選択をしながら、優先順位を決めて少しずつ再開していくことになるでしょう。
当院も含めて我々自営業者は、消費者にとって本当に必要なものなのかどうか、その存在意義をあらためて問われることになりそうです。
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心理学者、河合隼雄先生の言葉に
「ふたつ悪いことさてないものよ」
というのがあります。(原文はふたつよいこと)
物事にはA面があればB面もある、作用があれば必ず反作用がある、物事は一方的に悪いことばかりではない、というような意味です。
翻ってこのたびの新型コロナ。
不自由な生活を余儀なくされたり、生活が苦しくなったり、もっと言えば大切な人を亡くした方もいる。
挙げれば悪いことばかりですが、一方で平凡な日常のありがたみを知ることができたり、家族と過ごせる時間が長くなったり、コロナ禍が人生の転機になった、という方もいるかもしれません。
色々と大変なことは多いですが、私自身はなんとなく生きてきた毎日に強烈なダメ出しをくらったような気がして、人生のこの時期にこのような生き方を見直す機会を与えられて本当にラッキーだったと思っています。(強がりではありませんよ)
「ふたつ悪いことさてないものよ」
辛い時に呪文のように呟けば、少しは晴れ間も見えるはず。
コロナ禍に思ったことをつらつらと書かせていただきました。
自宅にできたツバメの巣。
君たちもたくましく生きなさい。
はやし鍼灸整骨院(大阪府枚方市くずは)