ちょうどこのブログを書いている一週間前。


食道再建手術のための入院前夜、

息子の突然の発熱により、

入院当日にやむを得ず中止・延期となり、

少しの間、

夫婦揃って途方に暮れていました。


正直なところ、

息子が生まれてから、

初めて、

怒りの感情が芽生えました。


息子は何も悪くないのですが、

僕ら夫婦も人間です。


なんで今なんだよ~。。


また唾液ろうケアするのかよ〜。。


まったくも〜勘弁してくれよ〜。。


しかし、

息子の笑顔を見ていると、

そんな気持ちはすぐになくなりました。


息子よ、

本当に申し訳なかった!




次に僕らが知りたいことは、

改めて、

食道再建手術の日がいつになるのか、

その一点です。


前回のブログでも書きましたが、

もともと、

19日に僕が妻と交代で、

付添い入院するために有休を取っていたので、

その日に通院予約を入れました。


そして通院当日。


息子は変わらず元気いっぱいです。


いつもは午前中に通院していましたが、

今回は午後にお願いしていました。


病院に着き受付を済ませ、

小児科に向かいます。


待っている間、

相変わらず息子は歩き続けます。


歩けるのはいいのですが、

歩き方がまだまだぎこちないので、

息子の手を握ります。


ついでだから、

計測してみることにしました。


身長85.7cm、

体重12.7Kg。


一週間前、

今月の定期通院で計測しているのですが、

身長は誤差の範囲でほぼ変わらず、

体重は若干増えていました。


息子に対し、

今日はお詫びも兼ねて来てるんだから、

ちゃんと頭を下げるぞ、

と言いました。


息子にとってみれば、

なんのこっちゃ?

という感じでした。。


まずは小児科の先生。


お会いしてすぐ、

このたびは申し訳ございませんでした、

と親子3人で頭を下げました。


いやいや、

いいんですよ、

と先生は笑ってこたえました。


だいじょーぶー?


熱出たんだってねー?


手術嫌だったんだぁ、

と優しく息子に話しかけます。


息子は、

先生の胸元のボールペンが気になり、

手をピーンと伸ばして取ろうとしていました。


いやーほんとに僕らもびっくりで〜、

と言うと、

そんなに気にしないでください、

この前手術したお子さんなんかは、

3回延期していますから(笑)、

よくあるといえばよくあることですよ、

と仰いました。


その言葉を聞いて、

ほんの少しだけ気持ちが救われました。


手術日、

いつになるんですかね?

と先生。


。。。


まだ決まってないのかな?


と思いました。


来月の通院を見越して、

足りなくなる日数分の物品を、

処方していただきました。


次にいよいよ小児外科です。


診察室に入ると、

いつもの先生ではなく、

小児外科チームで、

一番若い先生がいらっしゃいました。


もちろん僕らは何度も面識がありました。


またまたお詫びから始まりました。


このたびは、、〜。


先生は、

大丈夫ですからと、

笑って仰いました。


そして息子の熱発までのことと、

今に至るまでのことを簡潔に伝えました。


というわけで、

手術日ですが、、


6月18日


に決まりました!

と伝えられました。


おお!

決まったか!


そっか6月中にできるんだ。


ひとまずホッとしました。


これでもしまだ決まっていないと言われたら、

再び途方に暮れるところでした。


手術日が明確になったので、

再びやる気スイッチが入りました。


そんななか、

先生に質問してみました。


息子の手術が延期になったことで、

食道再建の術式は、

再検討できないものなのでしょうか?


それまでモヤモヤしていて、

ハッキリ言えなかったことを、

続けて先生にぶつけました。


今回、

胸壁前経路で同意書にサインしましたが、

手術日が2ヶ月延期になったことで、

息子の血管はさらに成長すると思いますし、

合併症等のリスクも多少減るのでは?


もしそうだとすると、

もともと食道のある場所に再建する、

という術式に変更できないのでしょうか?


(それは『後縦隔経路』というそうです)


胸壁前の経路に決まったと告げられてから、

妻とも話していましたが、

胸の前から首元にかけて手術痕が残り、

さらに小腸がポコっと出るのは、

見た目もよろしくないのはもちろんですが、

元気な息子がうつ伏せに寝ない、

ならないように常に管理(監視)するのは、

どう考えても難しいと思いますし、

そっちのほうが家族にとって、

リスクが高いと思うんです。


気づくと、

変なやる気スイッチが入り、

言葉が溢れ出てきました。


あー、、

そうですよね、、

と先生。


先生は続けます。


もともと今回の術式にしようとなったのは、

食道科の先生方の意見が強かったんです、

胸壁前経路にすることによって、

術後のリスクに比較的容易に対応できる、

というのがメリットなんです。


僕は言葉がとまりませんでした。


それはそうかもしれません、

ただ、

言い方が失礼になるかもしれませんが、

それはその先生方の都合ですよね?


胸のポッコリと息子は、

一生付き合うってことですよね?


先生は言いました。


胸壁前経路は、

主に大人の食道がん患者さんに対して、

一般的に行われる術式でして、、

先のことはあまり考えないで、、、

なんです。


(そういうことか。。)


極端なことを言えば、

もちろんこの先、

どのように成長していくかわかりませんが、

息子は呼吸の管理さえしっかりできていれば、

まだまだ未来があるんです!


すると先生は、

ある別の方の例を示してくださいました。


たまたま聞いた話ですが、、、

小さい頃に食道再建手術を、

胸壁前経路で行った患者さんが、

10代後半になり、

胸がポコっとしていることが嫌で、

死んでもいいから、

胸の後ろに通す手術をしてください、

と訴えたそうです。


それを聞いて、

やっぱり嫌がるよね、

と思いました。


最後に先生は、

お父さんお母さんの気持ちはわかりました、

そのお気持ちは関係者で共有します、

と仰いました。


見た目は自然な状態、

しかし何かあれば処置が大変な状態。


一方、

何かあれば処置は比較的容易だが、

見た目はよろしくなく、

さらに管理が大変。


どちらが正解かはわかりませんが、

10代後半にして当の本人が、

死んでもいいからと訴えるくらい、

本人にとっては苦痛だったのでしょう。


食道再建手術にはもちろん同意したものの、

術式には正直、

素直な気持ちではありませんでました。


幸い、

来月も定期通院があります。


その際に、

改めて術式の再検討をお願いするつもりです。



(改めて)食道再建手術まで

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