前回からの続きです。


テーブルの上に乗せた、

小さな正方形の積木を、

一列に並べるという作業をやってもらおうと、

目の前に置いて促しますが、

息子は並べずに積み上げていきます。


うーんやっぱりまだできないか。。


次に、

アンパンマンの、

丸型の型はめパズルが用意されました。


実は家にもあって、

息子が得意なパズルでした。


さっそく一つ一つ、

色と形を確認しながら、

ぎこちないながらも、

しっかり合わせて入れていきます。


それを見たOTさんは、

すごいですね!

と驚いていました。


普通は一列並べが先で、

こういったパズルは、

その次のステップなんですけどね、

順番が逆ですよね、

と、

やや戸惑いつつも笑いながら仰っていました。


息子はお絵書きもあまり得意ではなく、

直線を描くことと、

最近、

まるを描くことができるようになった程度で、

まだまだ修行が足りないようでした。


まるを描くことができても、

ひとつ描いて止めることができません。


その練習をしていきましょう、

とアドバイスをいただきました。


30分という時間はあっという間です。


13:00からのPTさんが部屋に入ってきて、

準備を始めていました。


とにかく歩きたい息子は、

窓際にある、

リハビリ用の階段状のステップに向かって、

トタトタ歩き始めました。


そして、

一歩一歩、

のぼり始めました。


息子の左手は、

僕の人差し指をしっかり握っています。


5段ほどあるステップを、

息子と一緒に登りきりました。


リハビリフロアは、

病院の最上階にあるので、

視界が開けていてとてもいい眺めです。


息子を抱きかかえようとして、

ほんの一瞬、

手を離しました。


その瞬間、

息子の足がすべり、

窓側の別のステップ側に落ちたのです。


ダンダン!


しりもちをつき、

はずみで後頭部を打ってしまいました。


〇〇!!

と妻。


大丈夫ですか!!

とOTさん。


すぐに息子を抱え座らせます。


大号泣。


後頭部を見ると、

出血はありませんでした。


頭のことだから、

念のため小児科の先生に診てもらいましょう、

と、

午前中に診察していただいた先生に、

急いで連絡してもらいました。


息子は妻に抱きかかえられている間も、

泣いています。


僕は息子にごめんね、と

声を掛けつつも、

呆然としていました。


妻は僕から息子を遠ざけるようにしています。


今からすぐに小児科に向かってください!


OTさんに促され、

リハビリ室を後にします。


PTさんとのリハビリはもちろん中止。


すぐに戻って来れそうになかったので、

再予約することになりました。


PTさんとのリハビリは、

今回の通院の最大の目的だったので、

とても悔しかったのですが、

そんなことを言っている場合ではありません。


小児科は別棟なので、

いったん一階まで降りてから、

移動してそちらに向かいます。


途中までずっと息子を抱いていた妻。


その大変さにやっと気付き、

途中で抱っこを代わりました。


小児科に移動中、

ゴメン、

と妻に謝ると、

なんで手を離したの、、

と言われました。


お互い目を合わせず、

移動中の会話はそれだけでした。


小児科に着いて間もなく呼ばれました。


診察室に入ると、

階段から落ちて頭を打ったんだって?

と言われたので、

このあたりです、

と、

いちばん近くにいた僕が、

先生に息子の後頭部を向けました。


先生は、

血は出ていないようですね、

と言いながら、

慎重に触診しています。


少し腫れてる?

かな?


うーん。。


といった具合で診ていました。


いま診た感じでは、

特に大丈夫な気はします、

と先生。


良かった。。


息子はすでに泣き止んでいて、

まぶたを腫らしながらも、

先生の前をウロウロしていました。


一応、

24時間は様子をみていただいて、

ぐったりしたり熱が出たり、

明らかに異常がみられる時には、

病院に電話してください、

と言われ、

診察が終了しました。


実はこの後、

小児外科の先生からも、

追加で処方があるので、

また来てくださいと、

リハビリに行く前に、

僕のスマホに連絡が入っていたのでした。


先生からは、

採血結果を見たのですが、

鉄がやや不足しているので、

鉄を作る働きを促す、

シロップ状の薬を出しますね、

と言われました。


こうして、

今回の診察は、

とても後味が悪い形で終了しました。


後味が悪い形というよりも、

最悪な日となってしまいました。


追加の処方箋を、

改めて係の人にFAXしていただき、

会計をしますが、

いつもは妻が会計し、

僕は息子と待機しているのですが、

息子を抱いてイスに座っている妻に、

声を掛けられずにいました。


僕がやっと、

会計お願い、

と妻に言いました。


妻に抱かれた息子は、

珍しくウトウトしていました。


今寝てるから会計してきて。。


今だと混んでないから、

すぐ呼ばれると思う、

と言われました。


僕は必要なものを預かって、

会計窓口の方へ向かいました。


100%僕が悪いのはわかっています。


ただ。。


ずっと、

重い空気が流れていました。