「ハクサイ 」について
ハクサイ(白菜)とは、アブラナ科アブラナ属の二年生植物であって、中華料理の代表的な野菜の一つである。日本では冬の野菜として好まれて、多く栽培されて利用されている。
和名のハクサイは、中国名の「白菜」に由来する。日本語でいうハクサイは、日本語の「菜っ葉」が語源に相当する。
「栄養価」について
野菜の中でも低カロリー(可食部100グラム中、14 kcal)で、水分が約95%と多く、各栄養素が微量なために、栄養面ではあまり評価されていないが、ビタミンCやビタミンB群、食物繊維、カリウム、ビタミンK、葉酸などをバランスよく含有する淡色野菜である。
外葉の緑色の部分には、β-カロテンも含まれている。煮物にすると、水に溶け出したビタミンやカリウムも逃さず摂取することができる。
ハクサイは、一度の食事でたくさん食べることができる野菜である。このために、食物繊維を多く摂取できることもできるために、食事で摂った余分なコレステロールや、糖質を体外に排出して、便秘の解消や、高血脂症や糖尿病の予防に役立つと考えられている。
ハクサイに豊富に含まれるカリウムは、体内の余分なナトリウムの排出を促すことから、漬物など塩分量が多い食事の場合を除いて、食物繊維と相まって、高血圧を予防する働きが期待できる。
ハクサイのビタミンCは、水に溶けやすい欠点があるが、たくさん食べることで、冬場の貴重なビタミン供給源となる。
ハクサイに含まれるビタミンC量は、部位別で異なって、葉先に近い中心部付近が少なく、葉の先端が最も多くなる。
抗がん作用が指摘されているイソチオシアネートが豊富である。
アブラナ科の野菜に共通して含まれている機能性成分に、グルコシノレートがあって、ハクサイにもわずかであるが含まれている。
グルコシノレートは加熱しても分解されずに、体内に入ると、肝臓の解毒作用を活性化することも証明されている成分で、動物を使った研究では、がんの発症を抑制したという報告がある。
また、発がん物質の吸収や蓄積を防ぐモリブデンが、微量ミネラルとして含まれているなど、ハクサイには、がんを予防する働きが期待されている。