二人の明暗を分けたもの | フランス流自分らしい子育てで、ママも子供も笑顔になろう!

フランス流自分らしい子育てで、ママも子供も笑顔になろう!

イヤイヤ期の息子に振り回されてばかりだった私に、あるフランス人のママが教えてくれました。「ママが夢を叶えて幸せに生きている姿を見せることで、子供は安心して成長していけるのだ」と。ママが幸せになるための秘密がつまった「フランス流」の魅力をお伝えしていきます。

こんにちは、HAYAママです。

前回の記事では、
上の子はやに続き、下の子あやも、
同じ病院に入院したところまでお話ししました。

あやが同じ病院に入院したことで、
1日に病院と家とを2往復する必要がなくなり、
その意味での負担は軽くなりました。

ただ、ママがトイレや食事で少しでも病室を離れると
はやが大泣きしてしまい、

また、昼寝をするとママがいなくなってしまうと思ったのか、
昼寝も全くしなくなってしまったので、

面会時間の12:00から21:00まで、
ほぼ休みなく、二人につきっきりというのが、
とてもしんどかったです。

さらに、家で母乳をしぼって冷凍したものを
毎日届けなくてはならなかったのですが、

疲れやストレスのせいか、睡眠不足のせいか、
全然思うように母乳が出なくなってしまいました。

あやは母乳しか飲めないというのに、
肝心の母乳が出ない。
これはかなりへこみました。

毎日、二人育児に追われている時は、

「たまには自分のペースでごはんを食べたい。」
「たまには外食にも行きたい。」
「たまには1人でのんびりお風呂に入りたい。」
「たまには夜中の授乳をさぼりたい。」

なんていつも言っていました。

今回、二人の子供たちが入院したことで、
皮肉にも、その願いがすべて叶いました。

でも、全く心は満たされません。

子供たちの健康と笑顔に比べれば、
私自身の願望なんて、
ものすごくちっぽけなものだったと気づきました。

子供たちが元気になってくれること。
それさえ叶えば、他には何も要らないと思いました。


はやの症状はというと、
ごはんはしっかり食べるようになったものの、
なかなか酸素が手放せない日々が続きました。

看護師さんによると、RSウイルスの場合は、
酸素の数値が上がったり下がったりして、
すぐには回復しない子が多いのだそうです。

それでも、入院5日目には点滴がはずれ、
6日目には、昼間の酸素吸入が必要なくなりました。

他方、あやはというと、
多少せきや鼻水の多い日もありましたが、

熱も上がることはなく、
酸素の吸入もする必要はなく、
重症化せずにピークを越えたようだと言われました。

むしろ、ミルクをほとんど飲んでくれず、
点滴に頼っていることの方が問題なので、

最短で退院して、早くもとの母乳生活に
戻してあげた方がいいということになりました。

特にあやに関しては、
最悪の場合、命の危険すらあったため、
重症化しなくて本当によかったです。


それにしても、
なぜはやはこんなに重症化してしまい、
小さなあやの方は重症化せずに済んだのか。

もちろん色々な要因があったのだとは思いますが、
私なりに考えたところ、
二人の明暗を分けたものは、
やはり「安静」と「栄養」なのだと思います。

2歳のはやは、遊びたい、動き回りたい盛りです。
いくら熱があっても咳がひどくても、
お昼寝をしてちょっと体力が回復すると、
とたんに部屋中を走り回ったりしてしまいました。

絵本やDVDでなんとか静かにさせても、長くはもたず、
イヤイヤ期真っただ中ということもあいまって、
常に安静にさせておくことは、ほぼ不可能でした。

栄養に関しても、
意志のはっきりしてきた2歳児に
食べたくないものを無理やり食べさせることはできず、

サプリメント系のゼリーを与えるのが
精一杯でした。

他方、0歳3か月のあやは、まだねんねの時期ですし、
咳も眠れないほど出ていたわけではなかったので、
安静・睡眠は十分取れました。

そして、なんといっても母乳を飲んでいたことが
重症化を防いだ決定的な要因だったと思います。

母乳は栄養面で申し分ないのはもちろんですが、
それだけではありません。

赤ちゃんがママの母乳からもらう抗体の中には
RSウイルスに対する抗体もあるそうで、
これは、発症を防ぐことはできないものの、
重症化することをかなり防いでくれるのだそうです。

(ただし、男の子については
重症化を防ぐ効果はあまりないのだそうです。)

参考
RSウイルス感染症-脂質と血栓の医学

また、検査をしたわけではないので確実ではありませんが、
私自身も、子供たちと同じように咳や鼻水が出ており、
症状やタイミングからいって、
同じRSウイルスに感染していた可能性が高いです。

この場合、母乳中にRSウイルスに対する抗体が増え、
母乳を与えることによって、
子供の感染症が治りやすくなることが期待できるそうです。

参考
関野小児科内科クリニック-母乳と感染症

母乳に関しては、卒乳前の低月齢の子にしか
当てはまらないことかもしれませんが、

RSウイルスのように特効薬のない感染症については、
対症療法で体力を温存しつつ、
安静と栄養を十分取って、治す力をアップさせること。

これに尽きるのだと思います。

当たり前のことじゃないかと思われるかもしれませんが、
この当たり前のことこそが本当に大事なことなのだと、
今回改めて感じました。


つづく