こんにちは。
hayamaです。


【熊本県立美術館】


熊本城と同じく二の丸広場の敷地内にあります。
設計は日本建築界の大巨匠・前川国男。
昭和の主要な公共建築を造りまくったすごい方です。

たとえば東京・上野公園だけで



3つの施設の設計をしています。(国立西洋美術館は原設計はル・コルビジェ)


美術館のアプローチは



建物に囲まれた中庭のような空間になっていて、構成が東京都美術館と似ているなと感じました。


1階のホールがとても素敵。(写真撮影OKエリアです)





建物中央が吹抜けになっていて、その周りにいくつかの展示室がスキップフロアでゆるやかにつながっています。
天井と照明が個性的。



奥にはカフェがありました。



この建物は外壁もアプローチの床も内部の床も色味を統一したタイル貼りです。
タイルって単なる模様のように思っている方もいるかもしれませんが、全ての建築部材は「厚み」をもった立体なんですよね。
その立体を組み合わせて、いかに美しく見せるか。
「納(おさ)まりを考える」などといいます。



たとえばこの階段は、タイルの目地を垂直にきれいに見せるために、たくさんの形状のタイルを組み合わせていることがわかります。
設計の仕事をしている人間は建築物を見る時、その広さや明るさはもちろん大切なのですが、このような細部をどう仕上げているかを常に気にしています。



なのでパソコンの中にはこういうドアップのマニアックな写真だらけに。笑



この階段はコンクリート造ですが、側面と裏側は型枠の板目をコンクリートに写してそのまま仕上げとしています。