金属アレルギーかな?と思ったら | 早川歯科医院のブログ

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歯科を受診される患者さんの来院理由のうち

比較的多い受診目的が

『金属アレルギーの症状チェック』

というのがあります。
そのような患者さんは
女性でピアスなど装飾品で発症既往があり


心配になってこられた、と言う方が多いように見受けられます。




当院で使用している保険適用の歯科用金属は以下の三種類です。


主成分は
G社:金12% 銀46% 銅20% パラジウム20%他2%

I社:金12% 銀48.2% 銅17.7% パラジウム20% 他(イリジウム・亜鉛・インジウム)
N社:金12% 銀52% 銅15% パラジウム20%他

7種類程度の金属で構成されているようです。

歯科用金属の合金としての安定度ならびに金属単体の純度は 
装飾品のそれとは比較にならないほど安定しています。

また、血管に直接触れてはいないので

アレルギーを起こす頻度はかなり低いのですが

決してゼロではありません!

歯科用金属による金属アレルギーによる症状で

代表的なものに掌蹠膿疱症があります。

原因不明と思われる手のひらや足裏のかゆみ、腫れが

金属アレルギー由来だった、と言うこともあります。

また口腔内では
扁平苔癬が金属アレルギー由来だったケースもあります。
扁平苔癬は、他にもウイルスとの相関性を強く示唆する文献もありますから、決して金属アレルギーだけで発症するわけではないのですが。

いずれにしても

金属アレルギーかも?と思ったら

上記金属のアレルギーチェックを

皮膚科でご相談されることをお勧めします。

該当する金属がありましたら、
歯科にてメタルフリー修復治療を行います。

先だってもパラジウムアレルギーの患者さんが来院されて

全顎メタルフリー修復を行いました。

小臼歯までは保険適用(CAD冠)可能な症例でしたので保険診療で。

大臼歯にはフルジルコニアクラウン修復を行いました。

近年は安価なジルコニアクラウンが登場したので治療の敷居が下がりました。

皮膚科でのテスト結果をお持ち頂ければ、スムーズにご相談可能かと思われます、