最近、ずっとUPしてませんでした。

9月末に高知に出張に行ってきました。約20年ぶりでした。神奈川よりJRを使って行った(決して「鉄」ではない)のですが、みんなに関東から列車で来る奴は珍しいと言われました。確かに、うちの研究室の学生までもが飛行機を使っていたけれど、昔から列車による長距離移動が平気な僕としては「安い方がいいじゃん!」と反発してました。

ところで、その高知ですが、20年前とずいぶん変ってました;いや、20年たっても変っていなかったという方が正確かもしれません。駅前にもっと「かつおぶし」屋がたくさんあった気がするし、全体的にもっとにぎやかだった気がする。夜の10時ごろに到着したのですが、駅前は県庁所在地の都市にしてはあまりにも暗く、寂れた雰囲気が漂っていました。

たぶん夜まで賑わっていたであろう「はりまや橋」近隣のアーケード街もシャッターが閉まったまま;夜が早いのかな。開いているのはスナックや呑み屋ばかり。泊まったホテルも安いとはいえ、首都圏だったら外装を修復しているだろうと突っ込みを入れたくなる風情。内装や設備はいうに及ばず;インターネットが使えるのが救いでした。

翌日から、高知大学まで路面電車で30分ほどかけて目抜き通りを移動したわけですが、昭和を思わせるレトロな風景、ホテルに戻る夜の景色も明るさが足りず、目立つのはコンビニのみ。高知大学の後輩に聴いたところ、「小泉改革」でかなりの打撃を受けて、多くの中小の商店街はシャッター街化し、大手のデパートは郊外の大手スーパーに駆逐されたとのこと。

僕が普段使っていた都市圏(首都圏および名古屋圏)は、この20年、どんどん発展し、便利になり、それが当たり前の様に思っていたけれど、地方の弱小都市は街を大きく変える財力も無く、人は流出し、消費は押さえられ、バブル後の不景気も手伝って、現状維持さえできなかったと思われます。「地域間格差」という言葉が最近よく使われますが、首都圏に住んでいるだけではその切迫した危機感はわかりませんね。

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※写真は平成13年に作られたはりまや橋の復元(!?)、下はたまたまみつけた居酒屋。


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