2月の終りのこのブログでも紹介しましたが、この夏、JAXA(宇宙航空研究開発機構;舌を噛みそうですね)は月探査機を打ち上げます。その名も開発コード「セレーネ(SELENE;SELenological and ENgineering Explorer)」です。約40年前のアポロ計画以来の大型の月探査ミッションです。

2月末のブログでは、「月に願いを!;月に君の名前とメッセージを運びます」というキャンペーンについて参加を呼びかけました。そのときのブログでは「30万人ぐらいしか応募がない」と書きましたが、その後の発表では応募は41万2627人に達したそうです。締め切り間際は1000人単位で応募が増えつづけたそうです。応募のあった名前とメッセージは40倍の顕微鏡でやっと読めるぐらいの小さな文字でシーとに刻まれ、種子島宇宙センターからH-ⅡAロケットで打上げられるセレーネによって月に運ばれます。「はやぶさ」の持つ88万人のギネス記録には及びませんが、皆さんの夢と希望を乗せて、この夏、月に向います。

さて、応募するのを忘れたあなた! まだまだキャンペーンは続きます。今度は「月周回衛星セレーネの愛称募集!」です。

旧NASDA(宇宙開発事業団)では、打ち上げ前から人工衛星には日本語の名前がついていました(例えば、「ひまわり」とか「きく」とか)。旧ISAS(宇宙科学研究所)では、衛星は最終的な軌道に乗るまで開発コードで呼ばれ、打ち上げ成功の時のみ日本語(ひらがな)の愛称(和名が多い)が付けられました(例えば、火星探査機「のぞみ」の開発コードはPLANET-B、小惑星探査機「はやぶさ」の開発コードはMUSES-C)。旧ISASと旧NASDAが2003年にJAXAに統合されてからは、旧ISASの伝統が生き残ったようです。陸域観測技術衛星ALOSは公募により「だいち」と名付けられました(ただし打ち上げ前に命名)。

というわけで、「セレーネ」でもやります。4月11日から5月11日までの1ヶ月間、「セレーネ」が無事に軌道に乗ったときの愛称を「ひらがな」で募集します。詳しくはHP、http://www.jaxa.jp/press/2007/04/20070410_selene_j.html
を参照してください。ネットからでもハガキでも封書でも応募できます。審査の結果、選定された愛称を応募された方1名(複数以上の応募があった場合は抽選)をペアで種子島宇宙センターの打ち上げ見学に招待してもらえます(僕は「だいち」の名付け親にはなれたのですが、抽選ではずれてしまい打ち上げは見られませんでした;でも賞状と記念グッズが送られてきました)。目の前でロケットの打ち上げ、見たいですよねー。

では、素敵な名前を付けてあげてくださいね。