東京大学の入学式からさかのぶること1か月前、聡太はNHKの取材を受けていた。もともとNHKは昔から聡太のことを取材していて、今回は高校卒業のタイミングで国際数学オリンピックと国際情報オリンピックで4年連続で金メダルを獲得し、東京大学の理科一類に進学するということで、NHKの取材を受けたのだ。

 

その中で聡太は改めてこれまでの人生や、これから数学者としての夢を語る姿が放送されたのだ。また聡太のクラスメートが聡太の素顔を語る姿が放送されたりもしたのだ。

 

「いや、本当にすごいですよ。数学だけでなくいろんなことたくさんしってるので。」そう語ったのは山本陽翔君。国際物理オリンピック高校3年生の時に金メダルを獲得した経歴の持ち主だ。

 

「本当、人として尊敬できるので。これからもよろしくです。」そう語ったのは近藤勇希君。こちらは国際化学オリンピックで高校3年生の時に金メダルを獲得した経歴の持ち主なのだ。

 

「本当にすごくて、他の人に与える影響力もすごいというか。」そう語ったのは菊池伊織君。こちらも高校3年時に国際生物学オリンピックで金メダルを獲得しているのだ。

 

実は昨日までこのメンバーと同じクラスの医学部志望で東京大学理科三類に進学する高橋樹君と工学部志望の吉村圭人君と安藤学君と岡林亮太君とで、京都・大阪方面に卒業旅行に行っていたのだ。清水寺や金閣寺観光したり、USJ遊びに行ったり難波で遊んだりして最高の思い出を作ったのだった。

 

「これから数学者になる夢を追いかけて、そして少しでも数学で社会のお役に立てるように、頑張っていきたいと思います。」

 

そう言って聡太はインタビューを締めくくったのだ。

 

「大谷君、すごいね。国際数学オリンピックと国際情報オリンピックで4年連続で金メダル、しかも国際数学オリンピックは3年連続で、国際情報オリンピックは高校3年の時に満点・・・凄いけど、うちの子だって・・・」

 

「さすがに金メダルばっかりでちょっとむかつくね・・・」