「いらっしゃいませ。」
「よろしくお願いします。今日はお腹を空かせてきたんで、楽しみにしていました。」
ここはミシュランガイドに掲載されている都内の高級焼き鳥店。このお店の店主は日本一の焼き鳥職人と名高い焼き鳥の名店だ。聡太は米ウオッチ誌が選出した「次世代の100人」にえらばれたお祝いとして、家族とともにこのお店を訪ねたのだった。
このお店は聡太のリクエストで、焼き鳥大好きな聡太にとって、ぜひともこのお店で食事がしたかったのだ。
このお店はどんどん焼き鳥がコース料理として出てくるシステムで、客がストップをかけるまで焼き鳥が出てくるのだ。
まず最初に出てきたのはかしわ。
「めっちゃ太い。こんなにでかい焼き鳥食べたことがない。」
とにかくこのお店の焼き鳥はポーションが大きいのが特徴だ。
「めちゃくちゃにおいしいです。」
店主は忙しく串をひっくり返したり、動かしたり炭を割ったり、うちわで煽ったり、とにかく動き回り、全集中で焼きに集中する。話しかけるのもはばかれるくらいだ。
砂ぎも・レバー・皮と続き、次に出てきたのは軟骨。軟骨に肉がついており、肉も楽しめるようになっている。
「軟骨に肉がついてて、これがまたおいしい。やっぱりこのお店が人生で一番おいしい焼き鳥です。」
野菜・きのこ類もあって、ブロッコリー・とうもろこし・椎茸・銀杏とも絶品のおいしさ。
「これ、めちゃくちゃ大きくないですか?」と聡太がおもわず声に出たのはせせり
とにかく大きいのがこのお店の特徴。だからといって生ではなく、ちゃんと火が通っている。そして味付けも絶妙。とにかく絶品の一言。
手羽先・食道・つくね・ぼんじりの後のちょうちんは玉子の部分が半生で、ソース代わりに。そしてそりと呼ばれる希少部位が登場。
「こんな大きなソリ、食べたことがない。おいしい。」さすがにここまでくると聡太も満腹になってきた。
最後に出てきたのは他のお店では見ないまるでチキンステーキのようなでかいポーションのひざのお肉。
最後に〆の親子丼を食べて終了。
「本当に凄くおいしかったです。今日はありがとうございました。」
「いえいえ、こちらこそ。もう聡太君は日本の宝。聡太君にそう言われると光栄です。また来てね。」焼きを終えたホッとした表情を浮かべた店主が言った。
「はい。また来ます。今度はまた家族ともだけど、友達とも来たいです。」
「ぜひぜひ。来てくださいね。」
こうして豪華な焼き鳥の宴は幕を閉じたのだった。