「クラスメートとして大谷君は普段はどんな感じですか?」

 

「すごい、良い子ですよ。数学とプログラミングのことはもちろん、いろんなことを知ってるので、本当に尊敬できるので。」

 

僕の名前は市川碧。大谷君とは開成高校のクラスメート。実は自分も高校3年生時に国際物理オリンピックで銀メダルを獲得しているのだ。今回大谷君の高校のクラスメートとして僕らも取材を受けて、ちょこっとだけテレビに出演することになったのだ。

 

僕らの他に山本陽翔君(国際生物学オリンピック銀メダリスト)、近藤勇希君(国際化学オリンピック銀メダリスト)、斎藤蒼君(国際地学オリンピック銀メダリスト)、今井裕也君(国際情報オリンピック銀メダリスト)も一緒に取材を受けることになったのだ。そして大谷君も含め全員東京大学の理科一類に進学するのだ。実は昨日までこのメンバーと同じクラスの工学部志望の吉村圭人君と安藤学君と岡林亮太君とで、京都・大阪方面に卒業旅行に行ってたんだ。清水寺や金閣寺観光したり、USJ遊びに行ったり難波で遊んだりして最高の思い出ができた。

 

そう僕らの世代は大谷君筆頭に国際科学オリンピックや国内の大会で優秀な成績を残して最強世代なんて言われ方をされていたのだ。でもその中でも国際数学オリンピックと国際情報オリンピックで4年連続で金メダルを獲得かつ国際数学オリンピックで3年連続満点を獲得している大谷君の実績がとびぬけていて、あまり注目が当たらないというか、先生もおめでとうと言ってくれたけど、あくまでも普通の対応って感じだった。

 

「皆さん、ありがとうございました。」こうして僕らの出番を終わり、後は大谷君が一人で取材を受けるとのこと。

 

放送を見てみると、大谷君のこれまでの人生や、超VIPが支援する財団生しか使えない施設で数学の研究をしたり、国内外の数学者と数学の研究をしている様子や、これから大学生になり、将来は数学者になる。その夢に向かって走っていきたいと話す姿が放送されたんだ。

 

その様子を見て、改めて大谷君すごいと思ったし、同じクラスメートとして尊敬、そしてそんな大谷君に追いつけるように自分も頑張りたいと思ったんだ。