人材育成技法のひとつとして、今般、注目されている”コーチング”について、理解を深める科目。コーチングの特徴は、実務担当者に絶えず、「この問題はどうあるべきか?」、「そのためにはどうしたらよいだろうか?」と問いかけ、考えさせ、仕事させることにある。従来の人材育成では、「こういう局面では、こうしなさい。」といった、マニュアルを通じた教育が多々みられた。定型業務であれば、それでもよいのですが、マニュアルに依存した業務処理が習慣づいてしまうと、前例のない仕事に対しては、どのように仕事に取り組んでよいのか、見当もつけられなくなる、頼るべき上司もまた、未知の業務に対し、適切な処理方法を持っていないために、有効な助言もできないという場面に出くわす懸念がある。そうした懸念が現実のものとなり、そうした現状を打開するために、また、そうした現状を招かないために、定型業務であっても、実務担当者に絶えず、「この問題はどうあるべきか?」、「そのためにはどうしたらよいだろうか?」と問いかけ、考えさせ、仕事させる習慣をつけていくのが、コーチングの趣旨といえます。
コーチングの技法を修得するには、テキストだけでは、心もとないので、実際にコーチングを体験することのできる教室などに出席して、具体的な感覚をつかむ必要があるかと思います。なお、課題リポートは、マークシート式のものが1通のみです。
この科目で、とても有益と思ったのが、人の性格的傾向の判定に役立つ簡易テストの存在です。コーチングという形を通じて、教育を進めていく際にも、見落としてならないことのひとつに、教育担当者の傾向と実務担当者の傾向があります。「仏が法を説くにあたっても、対機説法(人の理解の具合によって説き方を検討する)、随機説法(時と場合に応じて説き方を検討する)を旨」としていたように、教育を受ける者の性格的傾向を把握したうえで、臨まないと、期待した効果が出ないばかりか、教育を受ける側の可能性をも摘み取ってしまう恐れがある。また、教育担当者の性格的傾向を把握していれば、効果的な成果を期待できる研修グループの組み合わせができるし、教育担当者自身の強化課題も明らかになるといった利点があります。
ちなみに、「我らが南海ホークス」の場合、仕事を覚えるには、実際にやらせてみる。仕事の教育技法は、見て覚えろ、盗めという具合です。そして、強化課題は、物事を論理的に考える必要がある。とのことです。
