[ハワイ] これでもかの泣きっ面に蜂 | 婆様のハワイ日記

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ハワイの片隅で生きるアメリカ人爺夫と日本人婆妻の老夫婦デコボコ日記です。

アロハ



昨日の仕事の前に、

急に熱が出て休んだ爺。

熱なんて今までほとんど出たことが

なかったのに、、、と、

心配になる。

急におしっこが出なくなり救急に走った。

前立腺肥大と言われ、

管とおしっこ袋付けている今の状態に、

これでもかと、

追い討ちをかけるような高熱。

風邪だとは思うけれど、

何だか色々と悶々と考えてしまう。

来月の11日にMRI、

その一週間後には結果がわかる。

どちみち手術は避けられないのなら、

早くしてもらいたい....と思うけど、

年末だし、

もう、今さらそんな文句言ったって、

何も変わらない。

他の人だってみんな待っているんだから。

しょうがない。

しょうがないんだと、言い聞かせる。

70代と60代の老夫婦.....

「元気でいる」ことが、

どれだけ幸せで、どれだけありがたいことか、

我が老いた夫の、

熱で赤くなった寝顔を見ながら、

しみじみと思う。

70数年酷使してきた、体。

そりゃもう、不具合も出てくるだろう。

この際だから、古くてダメになった所を直し、

メンテナンスをしよう。

ゆっくり休んで、

動きが悪くなった箇所をいたわろう。

そして、またもう一度、

元気な体を手に入れるんだ。

泣きっ面に蜂....

そんな言葉が浮かぶ、

初めて見る、たいそう弱った爺。






そんな時、

何故だか、ふーっと頭に浮かんできたのは、

解剖で皮膚を切り開いて見た、人間の体。

あれは7、8年前だろうか、

マッサージの勉強のために、

ハワイ大学の教授の元受けた解剖の授業。

そう、人間の体を解剖したのだ。


マスクにキャップ、靴もカバーをし、

解剖用の衣服をまとい、

その特別な部屋に入る。

顔をカバーされ、

冷たい台に置かれた裸の体が目に入った、

年齢と職業が書かれた札が掛かっている....

検体をしてくれた方のお気持ち、

自分の体でどうぞ勉強して下さい、

学んでくださいというその気持ちに、

やっと向き合えたあの時。

皆で静かにお祈りをし、

そうして皮膚を切り、見させていただいた、

私たちの人間の体は、

まるで精巧に作られたロボットのようで、

とてもとても感動した。

今まで、解剖図で見てきたとおりの、

皮膚があり、筋肉があり、骨があり、

内臓があった。

爺よ、

悪くなった所を直そう。

使いすぎて疲れた体を休めてやろう.....

大丈夫。

きっと大丈夫。

また前のように元気になるはず.....


そうだよね....

って窓の外に向かって呟いてみる。

が、ダイヤモンドヘッドは今朝もまた、

何にも言わず、

ただ黙って佇んでいるだけ....

続く。

(今朝のワイキキ)
(ダイヤモンドヘッド)