[ハワイ] 圧倒されるアラモアナ(人生最後の就活) | 婆様のハワイ日記

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ハワイの片隅で生きるアメリカ人爺夫と日本人婆妻の老夫婦デコボコ日記です。

アロハ



人生最後の就活。

年金を貰うこんな年になって始めた、

60代の就活。

ありがたい事に、元同僚のKちゃんが、

声をかけてくれて、

やっと面接までこぎ着けた、今日のこの日。

だが、

ストレスと緊張で朝から下痢が止まらず、

息も絶え絶えになりながらも、

着替え、化粧をし、

年中毎日履いていたビーサンから、

紺色のペタンコ靴に履き替え、

何とかバスに乗り、

やっとたどり着いた、

アラモアナショッピングセンター。

とりあえず、先ずはトイレだ。

便座に腰掛けながら、

大きく深呼吸する。

前の晩、爺から言われた言葉が、

頭の中をぐるぐる回る。

 You can do it .....GOOD LUCK !



Kちゃんから一応、

何を聞かれるかわからないから、

ここのブランドを調べて軽く勉強しといてね。

と、言われて、

全く聞いたこともない、その名前をググる。

普通のその辺のカバンや、バックだと、

思っていた。

だって聞いたこともない、

知らない名前だったから。

へぇ、イタリアのブランドなのか....

先ずは、値段をチェック。

えっ..........?結構お値段するじゃん.....

ってか、高い......

一応その歴史や人気のバックの名前

なんかを読んでみたが、、、

なんとなくこの辺りから、

イヤな予感はしていた。

アラモアナの普通のカバン屋さんだと、

すっかり思い込んでいた、婆だが、

どうも何か様子が違うぞ....




ドキドキしながらも、

トイレを出てまだたっぷり時間があるので、

その辺をうろうろ歩き回る。

自分にまったく縁のない、あの、

そうそうたる有名な一流ブランドの、

おしゃれなブティック群。

ハワイの田舎でひっそり暮らしてきた、

お婆さんは、

もう、それだけで圧倒されて、

声も出なくなった。

オープンエアのショッピングセンターでは、

世界最大級だってことも、

350ものショップが軒を連ねていることも、

ハワイに住んで20年以上経つのに、

今まで何にも知らなかった。


時間が迫ってきた、

大体の場所は聞いていたが、

見つからない。

あれ??

焦って、その辺の働いている人に聞いてみる。

あー、あそこですよ...

と、指を指されて見たそこは、

小さいながらもとてもおしゃれで素敵な、

ブティックだった。

こ、こりゃいかん。ヤバい....

もう、完全に場違いだ。

自分の年も頭の悪さも省みず、

ろくに英語も話せない年寄りが、

調子に乗ってノコノコ面接に来てしまった、

はぁ、、、もう無理だ。

面接時間は迫っている。

もう逃げ隠れできない....

放心状態になりながらも、

面接時間5分前に、その店に、

恐る恐る入っていく......



なかなかだよね?

って窓の外に向かって一人呟いてみる。

が、ダイヤモンドヘッドは今朝もまた、

何にも言わず、

ただ黙って佇んでいるだけ....

続く。

(今朝のワイキキ)
(ダイヤモンドヘッド)