[ハワイ] 老夫婦がマイホームに目覚めた理由(6) | 婆様のハワイ日記

婆様のハワイ日記

ハワイの片隅で生きるアメリカ人爺夫と日本人婆妻の老夫婦デコボコ日記です。

アロハ



同僚の「順番が違う」一言で、

あきらめた、日本の島の格安古民家。

そして我に返る、老夫婦。

もう一生賃貸でもいいや、

この年になって、

このハワイにマイホームなんて、

買えるわけないんだから、、、

と、投げやりになってた気持ちに火が着いた。

不動産さん、銀行を決め、

と、動き出したのは、

もう爺が70になる手前だった。

いくら働いてるとはいえ、年も年。

それに加え、自転車操業の我が家。

心配は的中し、

なかなかローンの許可が下りなかった。

何度も泣きそうになり、

あぁ、もういいか。

やっぱり自分たちにマイホームなんて、

夢のまた夢だったんだ、、

と、くじけそうになりながらも、

会社で天引きしていた老後の資金から

頭金を調達したり、

掛けていた保険を解約したりし、

何度も書類を握りしめて銀行に通った。

そして、やっとやっとGOサインが出た時は、

帰りのバスの中で涙が止まらなかった。

あの時は嬉しかったなぁ....

ずっと暗かった我が家(笑)

日本の古民家どころか、

ハワイのマイホームのローンさえも

下りず、一生自分の家なんぞ持てないのか、、

と、毎日2人でため息をついていたから....

その日は、

爺と日本酒で心からの祝杯を上げた。




ローンも通った。

さぁ、これからアパートを決めるぞ!  って頃、

コロナがハワイにも影響を及ぼしてきた。

婆のワイキキの会社も遂に閉鎖。

それによって、

通ってたローンは再審査されることになり、

愕然とする。

気をもみながらの、

ヒヤヒヤし続けたアパート探し。

その後何とか再審査は通ったけど、

もう誰にもマイホームのことは言えなかった。

コロナの最中...また何が、

どんなことが起こるかわからない。


そうして巡りあった今のアパート。

築40年以上と古いけれど、

窓からは大好きなダイヤモンドヘッドが見えた。

コロナの影響で買い手は少なく、

競争相手もいなくて、あっけなく買えた。

物で溢れ返ってたワイキキのアパート。

そのほとんど全てを捨てて、

テレビと犬だけを連れ、

何も悪いことしていないのに、

まるで夜逃げするように引っ越した3年前。

爺は、70才になり、

そのローンは30年、

そう100才になるまで続くけれど、

我が家を持てて夢のようだった。幸せだった、

本当に奇跡的に手に入れられた、マイホーム。

今、思うと、

島に格安古民家が買いたい!からの、

同僚の「順番が違う」の一言。

それが、

こうしてマイホームの購買に繋がったという、

なんだか不思議な連鎖。

無理かもしれないけど、

思い切ってやってみる。

諦めないで、

動いてみる。進んでみる。

ダメで上等。

後悔せぬよう、夢があるなら、

いくつになっても、それに向かって、

進んでいく、、、

そうすればどうにか道は開けるんだなぁ、、

と、しみじみ。

そして、やっと帰国した3年ぶりの日本、

もう島暮らしなんて、とうに諦めていた。

ハワイの家のローンだってある。

だが、久しぶりに行ってみた瀬戸内の島々の、

その静かでのどかなキラキラした風景は、

忘れていた、

いや封印していたその想いを、

また甦らせた.....

そして、去年のこの3年ぶりの帰国から、

またコトが再び動いていくことになる.......



面白いね?と、

窓の外に向かって呟いてみる。

が、今朝もまた、

我らのダイヤモンドヘッドは、

何も言わずただ黙って佇んでいるだけ....

続く。

(今朝のワイキキ)
(ダイヤモンドヘッド)