[ハワイ]#85 喉から手が出るほど欲しかった遺産 | 婆様のハワイ日記

婆様のハワイ日記

ハワイの片隅で生きるアメリカ人爺夫と日本人婆妻の老夫婦デコボコ日記です。

アロハ



父の遺言。

押し入れに1億円....は、なかった。

その頃、ハワイで車もなく、

誰かがいつも逮捕されてた、

FBIとポリースが常連の、

怪しいアパートの、

窓が開かない牢獄のような1間で、

貧乏生活を送ってた我が身。

お金は欲しかった。

喉から手が出るほど欲しかったが、

それでよかったんだと、今では思う。

遺言。遺産争い。絶縁。

この年になると、いろんな話を聞く。

遺産を巡って絶縁してしまうのは、

別に珍しくない。よく聞く話。

それまで仲良かった兄弟が、

口も聞かなくなる。

兄に実家にカギをかけられ、立ち入り禁止に

されたと、嘆く友達。

遺言が不服で、ハワイと日本で

裁判にまで発展した友達は、

金銭的にも精神的にも参ってしまった。

たった2人の姉妹だったけど、

もう二度と会うことはないわと、肩を落とす。



遺産を巡って争い、ケンカする子供たちを

親は天国でどんな思いで見ているのだろう。


(ワイキキのサンセット)

我ら老夫婦には、財産はない。

いや、財産はないが、借金はある。

よくよく考えたら

この年で最後のチャンスとばかり、

無理して、いや無理やりアパートを買った。

40年ものの古いアパートだ。

もしかしたらこのアパートが唯一の財産か?

と、思ったが、そのローンは29年残ってる笑い泣き

そう、婆が90代、爺が100才になるまで

続くのだ。ひぇー恐ろしい~。

財産になるのか、借金になるのか、

喜ばれるのか、恨まれるのか、

よくわからんが、

とにかく長生きして、出来るだけ

ローン返済していこうと、思う。

続く。