[ハワイ]#74 帰国。亡くなった妹の手。 | 婆様のハワイ日記

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ハワイの片隅で生きるアメリカ人爺夫と日本人婆妻の老夫婦デコボコ日記です。

アロハ


(ダイヤモンドヘッド頂上から)

姉ちゃん。

ツラいことがあっても、

あんまり考えすぎたらあかんよ。

私みたいになってしまったらダメだよ。

どんなに青い空見ても、

どんなにキレイな花見ても、

キレイだとは思えなくなるんだから、、。

と、遠くを見つめて、呟いた妹。

約7年間、うつ病と戦い、

あの世へ行ってしまった。



ある日、突然居なくなった夫。

2人の子供も家庭も家のローンも、何もかも

放り出して突然居なくなった夫。

女と一緒だった。

一方的に送られてきた離婚届け。

妹にとったら初めての恋愛での結婚だった。

運動神経抜群で体育会系で、

真面目で純粋で、しっかり者。

そして、誰にでも優しかった妹。

まだ、43才だった。

3回忌。ハワイへの帰国前夜。

爺だんなの肩にそっと置かれた手。

妹の手。



小さい頃は、

大きくなったら普通に結婚して、

普通に子供なんかもできて、

普通に幸せになれると思ってた。

それが当たり前だと思ってた。


人生は本当に山もあり、谷もある。

そんな言葉の意味も、

十分過ぎるほどわかる年になった。

長い人生。

楽しいことや、頑張った充実感、

うれしくて笑った日々、

つらくてつらくて涙が枯れるほど泣いて、

それでも何とか立ち上がり、越えた山坂。

なんだかな、、、年末に思うあれこれ。



いろいろいろあったけど、

まぁまぁそこそこ、これでよかったな、

まぁええかな~ま、こんなもんでええわ。

最後に、そう思えるように

残りの人生を妹の分まで生きていきたいと思う。

続く。