[ハワイ)#78 帰国。 葬式と結婚式 | 婆様のハワイ日記

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ハワイの片隅で生きるアメリカ人爺夫と日本人婆妻の老夫婦デコボコ日記です。

アロハ



帰国した。

実家には親戚が集まっていた。

みんな黒い服を着てる。

妹が死んだ?葬式?

夢を見てるのだ。

そんなわけない。

妹なのだ。

妹が姉の自分より先に死ぬわけない。

順番が違う。

これは夢なのだ。悪夢をみているだけ。

目が覚めたら元通りになる。

何もかもがふわふわと、

スローモーションのように流れていく。

息子の結婚式に帰ったのだ。

こんな事があるはずない。

小説やテレビの世界じゃあるまいし、

現実に、

自分の人生にこんな事が起こるわけない。

43才だった妹。遺影。

この後何年も、見ることできなかった、

笑ってる妹の遺影。


葬式のことは、あまり記憶にないが、

ただ、涙でかすむ先に、

明日結婚式を控えた、息子のお嫁さんと

お母さんがはっきり見えた。

ありがたく、そして申し訳なかった。

普通だったらおめでたい日の前日に

こんなことになって、激怒されるか、

延期になってもしょうがなかったが、

式は予定通り無事に行われることになった。



前の夫に息子の結婚式の出席を拒否されて、

めちゃイラつき怒り、悲しかったが、

そんなこと、もうどうでもよくなった。

息子が、生きてさえいてくれるのなら、

結婚式なんか、どうでもよかった。



娘を亡くした70代の母、

母を亡くした2人の10代の子供達は、

その葬式の次の日、

息子の結婚式に出席してくれた。

続く。

(ダイヤモンドヘッドのトンネル)