アロハ
約20年前
再婚同士で結婚した、
当時50代のアメリカ人の爺と、
40代だった婆....
昔の日本の英語教育のせい?で、
数字のゼロも、
水のウォーターも、
塩のソルトも、
コーヒーも、
全く通じず、
その度に落ち込み、ふてくされてた。
前途多難な移民人生が、
これから始まろうとしていた。
結婚して何ヵ月かして、
待ちに待った労働許可書が、届いた❗
やった~
そう、これでどこかで働けば、
絶対に英語は上達するはずや~
舌だって回りに回り、
そのうちペラペラになって、
みんなの羨望の的になり、
故郷に錦を飾れる!
それに懐に余裕もできる!
そんな期待で胸膨らませてた。
だが、人生そんなに甘くはなかった。
日本人観光客で溢れ帰ってたあの頃。
ワイキキのお土産屋さんやブティックなんかは、
どこも忙しそうだった。
日本人がよく入ってるこの店舗。
ここはどうか、、、
日本語で仕事できそうなところに目を付け、
早速、就活開始した。
就活と言えば、履歴書。
日本のだったらわかるが、
アメリカ式は全く分からず、
爺に助けてもらい作成開始。
履歴書と言えば、顔写真。
さあ、顔写真取りに行く、と騒いでいたら
爺に、それは必要ないよ、と。
な、なにぃーーー⁉️
日本だと、よく安上がりで5分くらいでできる、
顔写真マシーンなんかがあり、
事あるごとによくお世話になった。
出来上がった自分の囚人みたいな顔に
おののき、何回も取り直した記憶がある。
顔写真不要も驚いたが、
もっとびっくりしたのは、
性別も年齢も
書く欄がないってこと
マジか。。。。
日本だと、なんか若いだけで優遇され、
ジジイとババアは引っ込んでろ❗
みたいな風潮さえある。
この年齢以上は雇いません、
とか、年ってずべての面で重要視されてたはず。
アメリカでは
人種や年齢、性別で、
採用、不採用を決めるのは差別で違法。
す、素晴らしい.....
一人で感動した。
素晴らしい言葉.....
嫌なとこもいろいろあるこの国だが、
こういうところは、本当にカッコいい。
カッコいい国だ。この国は。
こうして、婆は
年齢も性別も、人種も、そして顔写真さえない
履歴書を持って就活をスタートさせた。
続く。