犬の欲をコントロールする。
それを20年近く考え続けてきた。
欲をコントロールすると言うと、欲を抑える欲を出させないと言う方向に考えやすい。
今はどうかわからないが、10年ぐらい前はボール遊び、特に追いかける咥えて引っ張るなどは狩猟欲を強化してしまうのでやらない方がいいなんて言われてた。
一体何を怖がっていたのだろう。
野生化するとでも?
ドッグスポーツでは、欲を最大限に付けることが必要とその頃、いやそれ以前から言われてて、ボールの引っ張りっこ遊びから欲を高め、様々な作業のご褒美に使ってきた。
欲が高ければご褒美としての価値も上がる。
価値が上がれば作業の価値も上がる。
しかし、ここで問題になるのはコントロールだ。
作業が楽しくなると犬は、その作業に集中し過ぎてハンドラーの声が通らなくなる。
ここで良くない問題が起こる。
すると人は強く出て欲を抑えようとする。
抑えればできる、だがパフォーマンス(スピードやキレ)は下がる。
ジレンマに陥る。
欲は抑えては魅力的なパフォーマンスは生まれない。
だから抑えるのではなくコントロールするのだ。
つまりコントロールは支配や服従ではないということだ。
その辺を履き違えて考えて、犬の本来の行動を引き出せていないことが多い。