ホワイトシェパードのVくんは、人を見ると吠えたり、暴れたり後ずさりしたりとリードを持っているのも大変な大騒ぎになります。
Having FUNへは競技会のトレーニング目的で3月中旬から他県から通われています。
しかし、何かができることよりその子と楽しく穏やかに過ごせることの方が大切です。
恐怖や無駄な興奮を少しでも減らせたら良いので、まずは本能の鼻を使って落ち着くことや他を気にせず集中することを「ノーズワーク」で数回前のレッスンから学んでもらうことにしました。
お家の中でオヤツ探しなど小さい頃からやっていたということで、アロマの匂いもすぐに覚えることができました。
先日のレッスンでは、バーベキュー広場のコンロがわりに使っているドラム缶に匂いを隠して見ました。
ドラム缶を怖がって近づくことができませんでしたが、匂いは探せたようなので正解のクリックを鳴らして、臭源のドラム缶の近くでご褒美のオヤツをあげてもらいました。
すると、自分からドラム缶に近づきアラートをしてくれました。
ノーズワークの良いところは、苦手な環境も克服できて、さらに正解という犬にとっては自信に自信を重ねることができるところです。
この日は、レッスン中に近くを歩いてお散歩してた犬と飼い主さんがVくんの許容範囲を超えて入り込んで来ました。
案の定激吠えしてるVくん。
「レッスン中なので…」と離れてもらうことも可能でしたが、この状況でノーズワークをやってもらうことにしました。
振り返って激吠えしてるVくんに「サーチ」と言ってもらいました。
するとVくん、すごいことをやってのけました。
すぐに頭を切り替えて探しだし、ものすごいスピードで臭源を見つけ出しました。
飼主さまと私でVくんのこの偉業をめちゃくちゃ褒め、その能力の高さを讃えあいました。
シェパードとしてお仕事が一番なんだなぁと実感できるできごとでした。
飼い主さまも納得できる方針が決まりました。
彼にはお仕事を与えよう!
いや、与えなくてはならない!と。
まだまだ先と考えていた、ヒールワークをやってもらいました。
最初はオヤツを使っても集中することが難しかったけど、こんなに集中できるようになってました。
飼い主さまがコツコツとVくんと練習頑張っていただいてるおかげです。
犬のトレーニングはやらせるのではなく、犬のやりたいを引き出すことが大切です。
そしてその犬が何を望んでいるのかを見極めて、すべきことを提供する必要があります。
吠えて「あっちいけ!」と拒否してたVくんが、私ともヒールワークをやってくれました。
少しずつ好きになってくれると良いな。