浅漬けが食中毒を引き起こす仕組み 基本編(1) | llllllllllllllllllllllll
先日、北海道で発生したO-157による集団食中毒事故。感染源はある食品メーカー製の浅漬けであるとされています。

浅漬けが感染源になるなんて想像できない方も多いかと思いますが、実は浅漬けを甘く見てはいけません。



今回の事件では、浅漬けにどのようにして菌が混入したかは判明していませんが、一般的には、可能性は2つ考えられます。

1) 野菜そのものに菌が付着していた。
2) 浅漬けの製造工程で、別の何かから菌が移った。

1)は珍しいことではありません。野菜なんていうのは、土や雨の中で育つものですからね。菌なんてウヨウヨと付着しているわけです。

火を通していれば問題ないのですが、サラダのような野菜の生食では、よく洗わずに食べて食中毒を起こすことがあります。

生野菜を食べる時はよく洗う。鉄則です。飲食店では、サラダ用の野菜を消毒液につけて洗っている所もありますよ。それはそれで怖いのですが。

2)は、調理器具から移るとか、感染した調理者の手や唾液などから移るとかいったケースです。



食中毒が発生するか否かは、その食品にどれだけ菌が付着しているかによります。どんな食品でも、全くの無菌ということはあり得ません。

その菌の量が、人間の体内で処理できる限界以上の量であった場合に、食中毒が発症します。同じ食品を食べても、小さい子供や老人が発症・重症化しやすいのはこのためです。

さらに重要なのは、その食品にはじめにどれだけ菌が付着していたかではなく、口にした時にどれだけ菌が残っていたか、ということです。

これには2つ意味があり、1つは「いかに菌の量を減らしたか」、もう1つは「いかに菌が増えないようにしたか」です。



まず「いかに菌の量を減らすか」ですが、ほとんどの菌は加熱すれば死滅しますので、はじめに大量の菌が付着していたとしても、加熱して食べれば菌の量が減りますので問題はありません。加熱以外にも、菌の量を減らす調理方法はいくつかあります。

次に「いかに菌が増えないようにするか」ですが、菌は生き物ですので、菌が生きられない環境に食品をおけば、菌は増えません。逆に、菌が生活しやすい環境に食品をおけば、菌は倍々ゲームのようにみるみる増えていきます。一般に菌は「低温、乾燥、濃い塩分」を嫌います。他に、菌が活動できないようにする働きを持った「保存料」と呼ばれる食品添加物を用いる手もあります。



まとめますと、食中毒が発生しやすい条件というのは、「食品に菌が付着する」ことだけではなく、「菌を減らすための処理をしていない」「菌が増えやすい環境におく」の3つだということになります。


さて、ここからが「浅漬けがなぜ侮れないのか」という話です。

(続く)