夜明け前の静かな部屋

私は鏡の前に座っている

そこに映るのは、子どもの頃の私でもなく

完璧であろうと頑張ってきた“理想の私”でもなかった

 

映っていたのは──
泣いたり、笑ったり、少し疲れたり
それでも毎日を生き抜いてきた“ほんとうの自分”

 

鏡の向こうの私が、ふっと微笑んだ。
「あなたは、もう“なる”必要なんてないの。
 もう“いる”だけで、ちゃんと美しいのよ。」

 

その瞬間、私の目から一粒の涙がこぼれた


長い間、自分を責めてきた心が
ようやく自分を抱きしめ返した瞬間だった