久々の始発。
嬉し恥ずかし朝帰り。

今年が終わりだから出来る芸当だわな。

眠い…。

朝の新宿は夕方の様に駅に吸い込まれて行く人達は変わらない。
それから、大学時代の知り合いの所でで働いていたが辞めて、フリーターをした後しばらく無職で現在に至るとの事。

大学時代の知り合いは、僕も知っているのだか辞めて良かったのではないかと思う。
たくましい人だとは思うけれど、やってることがコロコロ変わって何か胡散臭い。
と言うのが印象だ。

昔の話を沢山した。
「先輩って、嫌われ者ですけど僕は好きですよ」
って意味の言葉を発してからどうやら可愛がって貰ってたらしい。

ずいぶんと無礼な事を言っていたんだなぁ。
昔の俺。
今でも付き合いのある大学時代の先輩方って、心の大きな方が多いんだけどきっとそういう事なんだろう。

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書き始めた時には、最後に持っていきたい主題があったのだけど
つらつらと書いているうちに、どうやってそこまで行ったら良いのか分からなくなってしまった・・・。

文章と言うのは難しい。
心折れたのと、熱が下がってしまったので要点だけ一応まとめるとく。


明らかに向いていない事、そして友達を失う覚悟で挑んでいる事。
会社から辞めろと言われるまで絶対にしがみついてやるって。

凄い決意だなと思ったのだけど、理由があった。

支えてくれる彼女がいたのだ。
細かい事までは聞かなかったけど、彼女の家に転がり込んでるそうだ。
自分も遅くまで仕事をしているのに、先輩の為に早起きして食事の用意をして送り出してくれる。学習塾の先生だそうで、そんなに楽な事では無いと思う。

やるだけやってダメならその時は任せろって。
心置きなくやりきって来いって。

なるほど、応援してくれる人がいるって強いな。
良い彼女に出会えて良かったな。


結局終電まで飲んで、先輩は翌日も仕事だそうだが、
あんまり悲壮感無く帰って行った。

頑張れ先輩。
俺も頑張ろうっと。






久しぶりに会う先輩は、あまり変わっていなかった。

元気は無さそうだったけど、元々やせ形だし色も白い。幸の薄そうな感じも同じ、そして相変わらずイケメンで偏屈だ。

しっかりと挨拶をしないでいなくなった事を詫びたが、あっちはそれほど気にしていない様だった。

それから、保険って聞いても来たのは、可愛がって貰ってたからで、何か協力出来ないかと思ったからと伝えた。

本心からそう思っていたけれど、がっつり売り込まれても悲しいので予防線の意味もあった。

それから、先輩に何があったのかを聞いた。
先輩曰く、これだけ勉強してるのにこのレベルの論文しか書けないのかと絶望したらしく、教授に引導を渡される前に自分から去ったらしい。

先輩の目には涙が滲んでいた。
もう少し聞きたい気もしたが、先輩の気持ちを思うとこっちもウルウルしてきたのでそれ以上は止めておいた。


つづく