小学生二人と一緒に、

 

近所のヤギに、

買ったキャベツと、

畑にあったハクサイを持って、

ごあいさつに行った。

 

 

ヤギは、

ご存知だとは思うけど、

とても、いばっている。

 

 

わたしたちが近づくと、

「何持ってきたのー?」 と言いながら、

ヤギ小屋から走ってきた。

 

 

 

ふんふん、

何もッて来たの?

 

 

 

 

 

これって、キャベツじゃないの!

 

 

 

あのさあ、

他のものないの?

 

 

 

 

狭い板のすきまから、上手に頭を出す。

首を横にして、角度をつけて、するっと。

 

 

 

 

 

ふんふん

あら、ハクサイが、あるじゃないの。

(注、ヤギは雌)

 

 

 

 

いいじゃないの。

もぐもぐもぐもぐ。

なぜか、激しく首を上下しながら食べる。

 


 

 

 

こっちによこしなさいよ。

 

 

 

ハクサイを食べ終えても、

もっと何かないのかと要求された小学生たちは、

近くにあった、ヨモギと、スイバを、とって与えた。

ヤギは、

ハクサイよりも、喜んで食べていた。

 

さんざん食べて、

ハクサイも、ヨモギも、スイバもなくなり、

子どもたちが、

「もうないよ。」と告げると、

 

 

 

 

もうないことをさとったヤギは、

 

とっとと、ヤギ小屋に戻っていった。

 

振り向くことも、見送ることもなく。

 

 

いや~

ヤギって、さっぱりしてるわ~

 

人間かくありたい。