この本、いい!

小学生の、ヒル研究会の、活動記録。

 

週1回の活動記録が、ユーモラスに淡々と書かれている。

子供たちの、ゆるい観察実験や、遊びや、ジョークが、いい。

中には、とんでもない、笑える実験もある。

 

科学的思考で、ヒルの生態を、ひとつひとつ解き明かしていく、

謎解きのおもしろさもあり、読みだすと止まらない。

 

子供たちが、研究発表をするとき、

子供だけで行うので、

大人からの質問に子どもが堂々と受け答えする場面も、おもしろい。

 

「ヒルは、木から落ちてくる。」

「シカが、ヒルを、広めている。」などの、

固定観念にとらわれている大人(私には、頑固じじいにみえる)との、

軽妙なやりとりは、笑える。

 

まあ、

とにかく、

めっちゃおもしろい本です。

 

 

私の本のランク付けは、ざっくり5段階です。

この本は、4でした。

 

5 殿堂入り 私の本箱の特等席に入り、何度か読み返される。

4 最高 人にも勧める。

3 おもしろかった 勉強になった。

2 途中で読むのをあきらめる。

  本が悪いのではなく、私には難しすぎたり、求める方向が違ってたり、私には理解できない冗長さだったり。

  私自身に問題があり、途中で読みたくなくなった本。

1 読み始めてすぐ、読むのをやめた本。原因は、もちろん本ではなく私にある。

 

 

ノーベル賞とか、話題の本は、

むずかしくて、分かりません。

本の傾向も、偏ってますけどね (笑)

 

岐阜県の、「潮見の森」を歩いていたら、

赤いアセビが咲いていた。

ベニバナアセビなどと、言われることがある。

 

場所的に、植栽ではなく、自生にみえたのでびっくり。

三重県の、岩山で、自生を見たことがある。

あと、自生ではないが、

長浜のお寺で赤いアシビの植木の展示会をしていたのを、見たことがある。

 

 

植栽の逃げ出しかな~?

 

 

 

 

よく見ると、ちょっと、赤いのもある。

 

 

がくの先っちょが、ちょっとだけ赤い。

これぐらいが、よくある、アシビかな?

 

 

がくが、ほとんど赤くないのもある。

花の形も、ちょっとちがう。

 

 

なぜか、アシビが気になってしまった、散歩でした。

鳥屋さんの Kさんから、質問が来た。

 

「昨日マキノスミレを見ましたが、和名の由来を教えてください。」

 

おぼろげな記憶を頼りに、こんな返事を出した。

 

「人から聞いたか、本で読んだか忘れましたが、

マキノスミレを見つけた人が、牧野富太郎のフアンで、牧野という名前をつけたらしいです。

 

原典も示せない、いい加減な返事だと思うが、

人選の間違いと、あきらめてもらうしかない。

 

先日、うちの近くで咲いていた、マキノスミレ。

葉の展開前に、葉より大きな花が咲く。

細長い葉で、葉裏が赤い。

 

 

 

数日後、鳥屋さんのKさんが、

とても興味深い記事を送ってくださった。

これでいろいろなことが分かった!!!

 

質問された方が教えてもらって、

何やってんだ… というご意見は、ごもっともです。

 

 

 

 

 

 

記事中ほどの、「さて、話が変わるがマキノスミレという

 牧野の名を持つスミレがある。なぜ「マキノ」なのか・・・」

あたりから読むとよいと、Kさんに教えてもらい、

読んでみたら、いろいろ分かりました💛

 

超かんたんに言うと

マキノスミレの名前を付ける時、

Boissieu博士が、牧野博士に、献名したのです。

 

お礼に

ヒメミヤマスミレの名前を付ける時、

牧野博士が、Boissieu博士に、献名したのです。

 

 

 

 

 

 

 

マキノスミレの学名(フルネーム)は、以下のとおり。

Viola violacea Makino var. makinoi (H.Boissieu) Hiyama ex F.Maek.

 

わたしなりに解読すると(間違ってるかも)

Viola(属名)スミレ属

violacea (種小名)シハイスミレ

Makino (シハイスミレの命名者)

var. makinoi(変種名)マキノスミレ 

 (H.Boissieu) (マキノスミレの最初の命名者)

Hiyama ex F.Maek.(マキノスミレの二人の新しい命名者)

 

マキノスミレは、シハイスミレの亜種ではなく、独立した種という説もあります(wiki)。

 

これを見ると、Boissieu博士が牧野博士に献名した後で、Hiyama ex F. Maek.の二人が、同定しなおしたみたいですね。

そこには、また、どんなドラマがあったのでしょう。

 

 

 

ちなみに、ヒメミヤマスミレの学名は、以下のとおり。

Viola boissieuana Makino var. boissieuana

 

Viola(属名)スミレ属

boissieuana(種小名)ヒメミヤマスミレ

Makino (命名者)

var. boissieuana(変種名)ヒメミヤマスミレ

 

ヒメミヤマスミレは、フモトスミレの亜種という説もあります。

 

フモトスミレのシノニムという説もあります。

一つの花に、二つ以上の名前があることを、シノニムという。

生物界全体、混乱して諸説紛糾し、シノニム問題は多い。

 

 

 

 

ちなみに、ヒメミヤマスミレのフモトスミレ系のシノニムの学名は、以下。(wiki)

 

Viola sieboldii Maxim. subsp. boissieuana (Makino) F.Maek. et T.Hashim. (1968)

これを解いたら、また、おもしろそう。

Maximマキシモビッチが、命名し

牧野が、最初に亜種を命名し

 F.Maek. et T.Hashim. (1968)そのあとこの二人が1968年同定しなおしたみたいですね。

 

 

今回は、私的には、超むじかしかった。

頭を使いすぎました…

本でも読んで勉強して、また、訂正します。

 

ひょっと、最後までよくださった人がいたら、ありがとうございます。

 

 

 

 

 

わが家のコウヤマキを、ボロボロにした、

犯人が分かった。

 

野良猫の、チビトラだった。

私が現場を見た。

 

 

 

 

 

それは先日、

 

 

植生調査中の7名が、わが家の庭で弁当を食べていると、

(我が家の庭には、チーム農業用に、ベンチが5つくらいある)

チビトラが、のこのこ出てきた。

 

みなさんが、

「あらかわいい。」

とか言ってると、

チビトラはいい気になって、

ハートマークのところで、腹ばいや仰向けになり、

ウにゃうにゃと、かわいいポーズを連続した。

 

みなさん、かわいいかわいいと、おおさわぎ。

私や、夫には、見せたことがないパフォーマンス!

 

おそらく、大勢の観客にかわいいポーズを見せたら、

何かもらえると思ったのだろう。

あざとい。

 

何ももらえないと分かると、

「ちっ。」とかいいながら、

コウヤマキの幹で、爪を研いだ!!!!!

 

まったく、なんてやつだ!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

今日のチビトラは、

観客がいないので、

パフォーマンスの、パの字もなく、

とっとと横切っていく。

 

 

 

ブッチおじさんと、夕ご飯を黙々と食べた。

お客さんがあるときは、

愛想を振りまくらしい。

 

 

 

 

自然観察の師匠御一行が、

植生調査の途中で、うちに寄って、コーヒーを飲んでいかれた。

 

午後からの調査に、のこのこと、ついていったら、

林道は、大変なことになっていた。

先日の雪で、倒木だらけで、

倒木をよけたり

のこぎりで切ったり

木の枝で車をガリガリ傷つけたり

側溝に車が落ちてみんなで押して出したり

 

モー大変!

 

 

 

 

ついに、

どこが道かも、分からなくなり、

予定地の調査を断念して、引き返した。

 

 

 

 

道路と、谷沿いには、残雪がある。

 

小原地区は、先日の大雪で、

やっと電力が復旧したところだが、

林道は、まだ、行政の手もまわらない。

当分、通行できないと思う。

 

 

師匠は、せっかく来たからと、林道沿いを少し植生調査した。

そこは、先日、花さんぽで通ったところで、

特に珍しいものはなかったところだが、

師匠と歩くと、いろいろ見つかった。

マキノスミレ

葉が細長く、裏面が赤い。

里ではなく、山に咲く。

 

 

 

 

マンサクの小枝が、あちこちに落ちている。

鳥が、いたずらで、こういうことをするそうだ。

 

 

 

 

 

ハルゼミ

マツ林のセミなので、まさに、マツ林で見つかった。

名前のとおり、

春(4月 5月)に羽化して出現するのだが、

温暖化で早まったのかな?

 

鳴き声は

「むぜー むぜー 無税ー 無税ー」

なんか、税務署にお願いする市民みたいだ。(笑)

 

 

セミの抜け殻には、いつもうっとりする。

そこには、精巧な昆虫の体のコピーがある。

昆虫の体のすべての器官があり、ルーペがあるともうだめ、…見とれてしまう。

 

 

 

 

 

 

ギフベニシダ

という、珍しいシダ。

ベニシダの仲間だが、ソーラス(写真でつぶつぶにみえる胞子嚢の集まり)が、

葉のふちに寄る。

 

 

 

 

 

 

サイゴクベニシダ

ものすごい、鱗片と、

小葉のもとの方が、ぷくっとふくれている(赤丸)のが、特徴。

見た目も立派で、レアで、

見るとうれしい。

 

このほか

カナクギノキ

アズキナシ

ウラジロノキ

ウリカエデ

ツクバネガシ

バイカツツジ

 

など、いろいろ見つかった。

 

いや~

さすが師匠です。