日本中央競馬の締めくくり | もず

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Enjoy精神を忘れない。

今年も無事
有馬記念が12月の28日に開催されました!

いやぁ。。。
日本競馬の真髄を見せつけられましたね…!
女王ジェンティルドンナのラストラン!

G16勝。
牝馬クラシック三冠制覇。
ジャパンカップ(JC)二連覇。
牝馬のドバイシーマクラシック制覇。

これだけでも充分素晴らしいんです!
でも、ドバイを勝って日本に帰ってきた後、多少これで燃え尽きたんじゃないかって声もちらほら。

そらそうですよ。だって牝馬で世界を制して、もうそれだけで偉業なんですから。
ここでお疲れ様と言われてもおかしくないんですよね。




でも、やはりこの馬はそんなポッと出の安い馬じゃ無かったんですね。
秋の天皇賞。早め先頭に躍り出ようとするイスラボニータと競り合い見事差しきる。大外一気にスピルバーグに差されはしましたが、競り合いでは牡馬ですらこの馬に敵うものはいないことを見せつけました。
三連覇を懸けたJC。ここで引退の予定を出されていたジェンティルドンナですが、直線早め前に抜け出したエピファネイアは強かった…。
そして世界ランク一位のジャスタウェイに2着、スピルバーグに3着を譲る、しかし内で粘り掲示板内の4着。。。

大負けしているわけではないんです。それでもショックだった…。得意の東京コース、左回りで潰される形になり。。。私、いや日本中のジェンティルドンナファンは愕然としたことでしょう。


ここで終わりなのか………。
三冠馬、JC二連覇、世界制覇の数多の快挙を成してきた馬でも、所詮牝馬は牝馬。

中にはそんな落ち込みようを見た者は、ジェンティルドンナに対して批判的な悪口すら言いました。悔しかった。。。


しかし、ジェンティルドンナの調教師の石坂先生は決断しました。


「有馬記念をラストランにする」


私は正直嫌でした。変にボロ負けして引退してほしくないという気持ちが大きく、どうも有馬記念参戦に乗り気ではありませんでした。おそらく、他のジェンティルドンナのファンやそうでない人達もそう思っていたでしょう。




しかし、「彼女」はやってくれました。

スタート直後、好スタートを決めレースを引っ張っていった先頭のヴィルシーナが第3コーナー中あたりで落ちていきました。
ヴィルシーナは牝馬クラシック全てのレースにおいてジェンティルドンナと競り合ってきたライバルです。今回はこのライバル馬にジェンティルドンナが導かれて行きました。ヴィルシーナの働きは多いに役立ちました。

落ちていくヴィルシーナを避け、2番手を走っていたため早めに直線で前に出てしまったエピファネイア。この馬はジェンティルドンナのJC三連覇を阻止した馬でもあります。

この瞬間。。。
「勝った…!」ただそう思いました。

早めに先頭へ出たエピファネイアを、3番手を走っていたジェンティルドンナが一気に競り合いに持ち込む。この馬に競り合いを挑まれた馬はたとえ牡馬クラシック三冠を取った馬でも潰される。エピファネイアは直線半ばで既にジェンティルドンナに抜かれていました。

落ち込むエピファネイアを尻目にジェンティルドンナは先頭へ立つ。外からは異常な末脚を繰り出すゴールドシップ、内からは長い脚でエピファネイアを抜いて迫るトゥザワールド。

しかし、誰よりも一歩前にジェンティルドンナは居ました。強い。その一言に尽きます。



またひとつ日本競馬に、後世に語り継ぐべき伝説の馬が誕生しました。

多くの競馬ファンは競馬のドラマ性が好きで見ている人達です。あの馬が好き、この馬が好きというのは人それぞれ。しかし、あの瞬間だけ、ジェンティルドンナへの祝福の言葉が。

他の馬に跨がる騎手達は、ジェンティルドンナの鞍上の戸崎ジョッキー(J)に祝福の言葉を投げ掛けていました。
クラシックにてジェンティルドンナと戦ってきたライバル馬のヴィルシーナに乗る内田Jも戸崎Jと握手を交わしていました。

ジェンティルドンナが勝った。

このことが競馬に携わる全ての人や、日本競馬にとってどれだけ喜ばしいことなのか、負けたジョッキーの言動でわかるはずです。


最後まで希望を抱かせてくれる馬。
本当に素晴らしい。ジェンティルドンナという馬がこれだけの快挙を成してきたことは、日本競馬の快挙でもあるのです。


引退レース。良い意味で裏切られました。
中山右回り、多くのG1級牡馬との勝負、
ジェンティルドンナにとって悪い条件は沢山揃っていました。しかし、枠順抽選による絶好の枠順、位置取り、ライバルのヴィルシーナの存在、四番人気、会場にいらっしゃった長島名誉監督と誕生日が同じ等、悪い条件を消し去る程の強運を以て勝ちました。
運も実力の内。競馬において運というのは、強さの次に大切なものになります。

レースの強さ。運の強さ。
この二つを兼ね揃えたスターホースこそ、このような競馬ドラマを生み出せるんですね。

全てにおいて恵まれたジェンティルドンナ。
今まで有り難う。。。これからは種馬として子供を残す仕事が待っています。その子供も、活躍出来るよう祈っています。


はぁ。。。引退か。
寂しいなぁw でも、こんな感動をまた見せつけてくれるような馬がまたまた現れることを祈って、来年も日本競馬をうるさく見守っていきたいと思います!(笑)

それでは!ジェンティルドンナ!
今まで有り難う!!!!!!!!!




See you!!