昨日、町内会の役員行事での出来事。
あるご高齢の男性が、強い不満を言い出しました。
その不満とは、
急に呼ばれた、聞いてなかった、というもの。
収まる様子もなく周囲は見守っていたのですが
ある女性がさっと駆け寄り
「お疲れ様です。お茶をどうぞ」と
笑顔でさりげなく渡したのです。
その瞬間、高齢男性は苦笑いしながら
不満を言うのをやめ場の空気が一瞬で変わりました。
ほんの数秒の出来事でしたが
その女性が取った行動が
あまりに鮮やかで見事だったのですね。
お茶を手渡すタイミングを見計らい
適切なタイミングで感謝や労いを伝えている
頭のいい人なんだと思いました。
その後、一部始終を振り返っていたところ
イソップ寓話を思い出しました。
「北風と太陽」です。
この話はイソップ寓話の中でも特に有名な話。
アプローチの仕方によって結果が大きく
変わることを教えてくれるものです。
有名なデール・カーネギーの自己啓発書
『人を動かす』でも紹介されていて
現代でもとても重要な教訓です。
ある時、北風と太陽が力比べをしようとしました。
通りすがりの旅人の外套(がいとう=防寒防雨)を
脱がせることができるかという勝負です。
まず北風が全力で吹いて旅人の外套を
飛ばそうとしました。しかし旅人は
寒くて外套をしっかり押さえ北風は失敗。
次に太陽が登場し、暖かい日差しを照りつけます。
すると旅人は暑くなって自分から外套を脱ぎました。
こうして太陽が勝ちました。
・・・というお話です。
この話が教えてくれるのは
強引にやろうとしても
うまくいかないことが多い、ということ。
優しくて暖かいアプローチの方が
相手の心を開いてくれるというものです。
デール・カーネギーもこの話を使って
人を説得するときのコツを教えています。
誰かを説得したい時は
北風のように強引に言い聞かせたり
怒鳴ったりするのではなく
太陽のように穏やかで暖かい気持ちで
話しかけることが大切。
「親切」「愛和」「感謝」の
心を持って接することで
相手の心を開くことができるのです。
「北風と太陽」の話は、私たちの
日常生活や仕事の場面でも役立ちます。
厳しくするよりも
理解と共感を持って接すること。
そうすることでより良い結果が得られるのです。
この教訓を活かし、より円滑で効果的な
コミュニケーションを築けたら素敵です。
画像はネットからお借りしました