株式会社くらしケアを創業する前の私は、日本でいちばんアパートを建てる大手企業のサラリーマンでした。


その会社の創業者に憧れて、障害者枠で入社させていただきました。


完全実力主義で、私のように学歴がない障害者でも頑張って結果を出せば評価される、ややブラックな社風の会社でした。


とても充実した18年間でしたが、ある日、日本は空き家だらけなんだと言うことに、気づいてしまいました。


2008年のリーマンショックの時。私は思いました。


「たくさん給料をいただき、会社のおかげで家族を養えている。だけど本当にこのままでいいんだろうか。子供たちが大きくなったとき、空き家問題はもっとひどいことになっているだろう。子供たちに自分の仕事を誇れるだろうか…」


少し大げさかもしれないですが、そんなことを大真面目に考えてしまったのです。


のちの2011年、空き家の活用を始めるために会社を設立しました。

大企業で得られていた環境や待遇よりも、「思い」が勝ってしまったのです。


その後、言葉では言い表せないほど大苦戦しましたが…あれから12年の時を経て、株式会社くらしケアとしてわが社は存続しています。


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(画像は日本ユニセフ協会様ホームページから引用)



現代社会では、貧困や気候変動を止めるため、SDGsで掲げる17の目標に向かって様々な取り組みが行われていますが、私たちくらしケアの取り組みは、SDGsで掲げる目標の達成に貢献している活動そのものであると気づきました。


例えば、⑴貧困をなくす、⑶全ての人に健康と福祉を、⑸ジェンダー平等、(10)人の不平等をなくす、(11)住み続けられる街づくりは、私たちの活動そのもの。


⑻働きがい、(12)つかう責任、(13)気候変動、(16)平和と公正、(17)パートナーシップも私たちの活動に深く関係しています。


私は日本一アパートを建てる会社にいたおかげで空き家問題に気づかせていただきました。そして高齢者障害者の住宅難民問題や、障害者の親亡き後の課題に気づかせていただきました。その気づきがあったから今の活動(くらしケア)につながりましたが、私たちの活動は奇しくもSDGsの理念「持続可能な世の中をつくる」の考え方にピッタリと沿っていたのです。


このことに気づいたいま、私は、社員のみんなにこの事実を共有したいと思い、発信の準備をしています。

そして願わくば利用者様も関係者様も仲間にして、共に私たちの暮らす世の中をより良くしていこうと思いを新たにしています。


目的地を一言で表すなら「共生社会の実現」です。


この実現のプロセスを経て、みんなで豊かになりたいと、そんなことを考えています。



参考 日本ユニセフ協会様ホームページ