2度目の小浜5 高井さんちの自転車屋さん | 水玉の服に 麦わらのぼうし




海水浴後に、行くより、ええい、もう行けよ!ってことで、高井サイクルへ。

そして、駐車するところにもたつきながらも、店の中へ!

だれもいない・・・・数年前と何も変わってないところがほっとする。

緊張しまくりつつ、自転車などを眺めていると、麻巳ちゃんお母様が出てきてくださる。

いつぞや来たときに、とてもよくしていただいたお礼ですと、飛騨牛しぐれをお土産に手渡した。

「まぁ、それはそれは・・・・・」

感謝の気持ちを精一杯伝えて、これから海水浴に出かける旨を言うと、マーメイドビーチの一部が、工事されて、泳げなくなってるという話題になり、

まみちゃんはよく、どの辺りで泳いでいたのですか?と、お母様の口からそれを聞きたくて質問すると、そのマーメイドテラスの辺りというお答で。

「真珠浜、水晶浜の方でも、泳いでらしたそうですが・・」

「そうねー、・・・・」もう覚えてない、緊張して。

今思うと、なんで、ラジオ「微笑みメッセージ」で麻巳ちゃんが興奮しながら話していた、「サンタクロースって本当にいたんだって、妹連れて、本町へ探しに・・・」のエピソードを突っ込まなかったのか悔やまれる・・・

聖ルカ幼稚園のこと、小学校がなくなってしまったことなども話をしたりして、

「では、これから真珠浜へ行って来ます」とお別れした。このとき、今後の展開になるとは全く思っていなかった。これで、もう高井サイクルへの訪問は終わったと思っていた。

駅前の観光案内で、一応、泳げるところを聞いて、そのとき、真珠浜のこともつっこんでみた。高井麻巳子さんが好きだったビーチということもほのめかすと、担当の人は、そうなのー?と驚いた様子であった。

やはり薦められたのは、ライフセーバーがいる浜で、役所の人という立場上、安全なビーチしか言えないのは仕方のないこと。

とても親切にちりとてちんのことも教えてくださり、さぁ、いざ、真珠浜へ!!
シャワーは、あの鳥の翼から浴びればいいかなと思っていたが、砂だらけで車に乗るなんてできないから、もうままよって感じ。

とにかく、麻巳ちゃんが好きな浜で泳がないと、何しにきたかわからん!
麻巳ちゃんと同じ海水に浸かれることが幸せ!

麻巳ちゃんのつぶらな瞳が、泳ぎながら、捉えた夏の光景と同じ光景を瞼に焼き付けることが、麻巳ちゃんとの一体感を生む!

何が何でも真珠浜で泳ぐ!!意気揚々と夏の暑い陽射しの中に、1つの木漏れ陽のシーズンを肌で感じ取りながら、峠を上るカーブのハンドルを切った。

その道は、入道雲へと続くような錯覚・・・そんな錯覚に陥る暇(いとま)もないほどの狭い道路と、あっという間の目的地だった。