誰も着ることのないTシャツ | コンニチワ。ボクヌイグルミ

コンニチワ。ボクヌイグルミ

「子供のように絵をかけるようになるのに一生かかった」 ーパブロ・ピカソー

僕の部屋の壁には一枚のTシャツがかけてある
僕が着るには小さすぎるんだけど
別に元カノの思い出の品だとか
忘れ物とかじゃないよ
デザインが気に入ったから自分で買ったんだ

サイズは小さいかなって思ったよ
でも着れなくいいや
インテリアにしとけばいいやって思った
だけどそのうち彼女ができたら着て欲しいなった考えるようになった
それから何人か着ることがあったよ
似合う子もいたし、サイズがぴったりの子だっていたよ

でもいつも最後は誰も着ることがなくなって壁にかけることになるんだ
今度はどんな子が着るのかな
今度こそボロボロになるまで
ヨレヨレになって穴があいて
もう着れないねって
2人で笑いたいなあ