【はっとの勝手に名画鑑賞会】
第493回「二百三高地」(1980)
先日、東京でOKAJIさんという古くからの
音楽仲間とライブをやった際、終盤にフラッと帽子を目深にかぶった男性がお店に入って来ました。
その方は、とても僕らのライブを褒めてくれたんですが、よくお顔を拝見したら、あの日本を代表する演歌歌手の新沼謙治さんでした(>_<)
演歌だけでなく、音楽全般が好きなので、たまにそのお店に遊びに来るそうです。
そんな流れで、そのまま新沼さんを交えての
打ち上げとなったんですが、その時に
新沼さんが出演された映画の話になりました。
それは、1980年公開の舛田利雄監督作品、
「二百三高地」でした。
この映画は未鑑賞でしたが、
期せずして、同監督の「愛・旅立ち」を観た
ばかりで、舛田監督のことはよく調べていたこともあり、話が弾み、いろんなエピソードを伺うことができました。
そもそも新沼さんの役はショーケンがオファーされていて蹴ったとか、監督から新沼さんが
「お前の顔は泥を塗れば塗るほどリアリティが出て良いんだよなぁ」と言われた話とか、興味深い話が盛り沢山で貴重な時間を過ごすことができました。
この「二百三高地」、日露戦争を題材にした3時間を超える大スペクタクル戦争映画で、森繁久彌、三船敏郎、仲代達矢、丹波哲郎、佐藤充、あおい輝彦、夏目雅子など日本トップクラスの俳優が揃い踏みの中、若干24歳の新沼さんが大抜擢されたとのことで、彼にとって、とても誇らしい体験だったそうです。
しかもとても重要な役で出演されていて、
本人から「これを観なきゃ話にならんよ」と
言われてしまったので(笑)、早速鑑賞することにしました。
いやあ凄い作品でした(>_<)
日露戦争って、バルチック艦隊撃破の印象から
勝手に日本の楽勝だったと思っていたんですが、それは大きな間違いだったと思い知らされました。
旅順の二百三高地は、まるでハンバーガー・ヒルのように悲惨な戦闘が繰り返されていたんですね。
そして、乃木希典という軍人の凄まじい人生を知る機会にもなりました。
こういう武士道精神が根底にある人物が
リーダーであった時代は、それはそれで
精神的には健全な時代であったのかもしれないですね。
ただ、だからこそ大きな犠牲が生まれて
しまうという結果にも繋がってしまうわけですがσ(^_^;)
乃木希典自身もこの日露戦争で息子二人を
戦死させていますからね。
人生にとって命か名誉かどちらが大切なのか?と問われれば、人それぞれ価値観によって
違うとは思うし、結局答えは出ませんが、
この映画はまさにそれがテーマのような
内容なのです。
でも戦争が愚行であるのは、今も昔も紛れもない事実ですからね。
いずれにしても新沼謙治さん、素敵な映画に
出会わせて頂き、ありがとうございます😊
またどこかでお会いできると良いな♪
【人生はまるでロード・ムービー、
次回も一緒に過去に置き忘れた
宝物を探しに行く旅に出ませんか?】
それでは、また(^_−)−☆